慢性的な罪悪感と不快感

· 9月 20, 2016
「何も悪い事をしていないのに、自分が何か悪い事をしているような感覚がずっとする」この兆候は、あなたの心に何か問題が起きている兆候の可能性があります。 それ以上症状が悪化しない様、出来るだけ早く改善する必要があります。

人は時折、自分の中からわき起こるかすかな声によって、罪悪感で心がいっぱいになる事があります。その声は私たちに「自分のやる事は全部間違っている」「何をやってもどうせ意味が無い」「何をがんばっても上手くいくはずがない」などと囁きかけてきます。

これはいわゆる「気分変調症」と呼ばれる精神障害を発症している患者の症状で、彼らは慢性的な不安感と不快感を抱え、あらゆるものに興味が無くなってしまう状態にあります。どんなものに対しても無関心、もしくは不快感しか示さないようになってしまうのです。

このタイプの精神障害の症状というのは、最初はどれも軽微なもので済む事が多いかもしれません。しかしだからといって治療をしないままその症状を放置し改善されなかった場合、それが重大な精神疾患に繋がる可能性は高いのです。

タイトルにも挙げられているこの二つの典型的な症状について、もう少し詳しく見ていきましょう。

「罪悪感」と「抑鬱感」。この二つが私達の生活にどのように影響するのか、また私達はそれをどれくらいコントロールできるのか。それを知ることが、精神障害や日々あなたが感じている抑鬱感を理解する事につながるでしょう。

 

罪悪感と慢性的な抑鬱感を感じる時

例えば家の中が汚い時、すぐに物を片付けてキレイに掃除をしないと罪悪感に駆られる人も多いでしょう。あとは必要以上に物を食べ過ぎてしまった時とか、誰かと話している時、咄嗟に後で後悔するうような事をしゃべってしまった時、後になって罪悪感に苛まれることもあります。

鏡に映った自分自身を見る時、時々自分の全てがまるでダメなように感じてしまうことがあります。

こういった感情は、日々生活していく中で蓄積されていったネガティブな感情が膨れ上がった結果であり、自分の心が何か不調を抱えているという分かりにくいサインでもあるのです。

常に自分にナイフを向けられているような薄暗い罪の意識は、生きている以上誰しも避けては通ることのできないものです。

精神医学者であった、かのフロイトはこう言っています、

「強すぎる罪悪感と自己否定感こそが、精神障害を解明する鍵である」と。

そして私達は、MRIを使用した実験を通して、こうした負の感情が脳にどのような影響を与えるかを突き止めたのです。

罪悪感と不快感に苛まれるとき

罪悪感と自己否定感は脳への“打撃”

アメリカの専門医療誌『General Psychiatry』で発表された“罪悪感が脳に及ぼす影響”の研究結果を以下にまとめました。

  • 脳は自分が罪悪感を感じた時、それを合理化し解決しようと働く構造を持っています。その処理を行っている領域が“前頭葉”という場所で、この領域は我々が「社会的にどう振舞うべきか」「客観的に見てどういうことか」などを考える時にも関連してくる領域です。
  • 鬱病の患者というのは、この前頭葉の機能に偏りがあるため、その領域を上手く使えていないのです。
  • そのような状態になると、人は他人のしたことで自分が傷ついたり、イライラしたり不利益を被ったとしても、それを「他人のせいである」と判断することが出来なくなってしまいます。物事を全て「自分ひとりのせいだ」と思うようになってしまうのです。

精神障害の真実は、脳内の働きが反映された結果だったのです。

専門家によると、この状態を治療しないまま放っておくと、特定のものに攻撃的な性格になったり自尊心が異常な程に小さくなってしまったり、最悪の場合、自分の感情を全くコントロールできなくなって「生きている意味が無い」とさえ思うようになってしまうそうです。

これはとても深刻な問題です。

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なんでも自分のせいだと思ってしまう

日常的に感じる不快感

日常的な不快感と、まるで輝きが失われたかのような虚無感を感じる感覚は、「気分変調症」の特徴的な症状です。

無気力・無関心・睡眠障害・異常な食欲の増減などの症状があり、また、人間関係に距離を置きたいと思うのに唐突に他人が恋しくなって他人から理解されたいと思う。このような心理現象を経験した事がある方は、それは「気分変調症」のサインかもしれません。

またこのような症状は“遺伝的”なものも関係している傾向があります。

このタイプの精神障害で一番やっかいな問題が、たとえそのような状態になっていても、多くの人は、2~3年は「特に支障は無い」と思ってそのままやり過ごしてしまう事が多いという事です。仕事に行って、家事をして育児もして、でも自分のしたい事や興味のある事はできず仕舞い。

そうして毎日朝起きる事すら億劫になってくる…

このような心の陰りに気付いたら、それが「治療するべき心の病」である事を早急に自覚し、すぐに助けを求める事が大切です。

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心の異変を無視してはいけません

日々をどう過ごすかを考える

精神障害を乗り越える為には、医学的な治療と、患者を支える周りの人間からの協力と援助が必要になってきます。治療には薬物療法と心理療法があります。

精神障害の患者は人間ですから、みんな個性を持っています。精神障害の状態もまたその人によって様々で、誰一人として全く同じ症状を抱えている人はいません。

だからこそ、その人をよく知る周囲の人間ひとりひとりが、その人に一番あった日々の過ごし方、接し方を考えていかなければならないのです。

とはいえ、一般的に言われているような解決方法を自分自身に当てはめてみることも、決して悪くはないことです。なので以下にその一般的な方法について記しておきます。

  • 運動して体を動かすことと、太陽の光を浴びること。これは単純な方法に見えるかもしれませんが、家から出て自分を自然環境の中に置く事、いつもとは違う体の動かし方・使い方をする事は、脳にとって大変良い刺激となります。
  • ネガティブな事をあれこれ考えるのは止めること。「どうせできない」「私が悪い」こういった心の雑念に耳を傾けるのを止めることです。
  • ネガティブな想像は現実ではないという事を知ること。あなたがネガティブにものを捉えるからそう見えるだけで、現実は必ずしも悲観的であるとは限りません。
  • 日々の変化に気づけるようになること。自分の心の調和と平穏を保つ事で、日々の生活がより良いものになっていく事を自覚することです。

理想の人生を送るために、努力を始めてみましょう。