抗体って何?

抗体とはタンパク質の一種で、免疫系の一部です。もっと詳しく知りましょう。
抗体って何?

最後の更新: 22 5月, 2019

抗体は、ウイルスや細菌など異物の侵入を防ぎ、体を守る特別な分子のグループです。

免疫系が正しく機能するために、とても重要なものなのです。

 

なぜ体は抗体を産生するのか?

体内の抗体

抗体は、活動している免疫系の分子です。

これらは免疫グロブリンとも呼ばれ、免疫系のある一部の細胞によって産生されます。抗原が体内に見つかると、その産生量が増加します。

抗原とはウイルスや細菌などのことを言います。このプラズマ細胞はB細胞や特定のプラズマ細胞によって産生されることが研究で分かっています。

免疫系はとても綿密に出来ており、抗原に対してそれぞれ異なる抗体や免疫グロブリンが作られます。これは生きるために必要不可欠なものなのですが、抗体が患者自身の細胞を「異物」と認識してしまうなどの自己免疫疾患もあります。まるで病原体であるかのように、健康な細胞を攻撃します。

免疫グロブリンや抗体は通常血液に乗って移動します。そのため抗原のある位置に素早く移動、撃退することが出来るのです。

このことから医療機関が抗体レベルを確認するときには、血液検査を行います。また脳脊髄液などの成分を調べるため、唾液のサンプルを取ったりもします。

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抗体の種類

抗体の種類

その機能や特徴に応じて、免疫グロブリンや抗体のタイプを区別することが出来ます:

 

・免疫グロブリンG、あるいはlgG

抗体のほとんどの割合をこれらが占めています。先天的なもので、出産時の赤ちゃんを守ります。母親の胎盤の中に存在しており、母親から赤ちゃんへと移動します。

これは一生体の中に留まるもので、食細胞の活性化する、つまり有害な細胞をやっつけるなど特定のタスクを担っています。

 

・免疫グロブリンG、あるいはlgM

これらの分子は最大10個の結合部位(抗原を伴なう)を有する円に似た形を構築することがあります。認識された抗原に最初に「接触」する抗体です。

マクロファージ(食細胞に類似)の活動を可能、または促進します。

 

・免疫グロブリンA、あるいはlgA

これらの抗体は、単量体または二量体の形をしています。つまり最大2個の抗体のグループで存在することが出来るという事です。

また、粘膜の免疫機能(母乳、血液、粘液、涙、その他)に大きな役割を果たしています。

 

・免疫グロブリンE、あるいはlgE

これらの抗体は2本の重鎖と2本の軽鎖から成り立っています。上記にご紹介した抗体と違って、これらは肥満細胞粘膜内に存在します。つまりほとんどが体組織にあるのです。

通常非常に大きな反応を引き起こすアレルゲンの受容体の役割を果たしており、それ自体は有害物質ではありませんが、私たちの免疫系は深刻な脅威として認識します。肥満細胞の断裂とヒスタミンの産生を引き起こします。

 

・免疫グロブリンD、あるいはlgD

これらの抗体は、抗原分子に結合するポリマーを作ります。B細胞の原形質膜のタンパク質の約1%を形成 します。

 


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