子どもとテクノロジー依存
もしかして、うちの子ってタブレット漬け?テクノロジー依存なの?
自問したことがある親御さんなら、これまでにお子さんがタブレットに夢中になる姿、取り上げられたり電池がなくなって憤慨する姿を見たことがあるのではないでしょうか?
今日はそんなタブレット漬けーテクノロジー依存についてみていきましょう。
私たちはこれまで、今ほどテクノロジーと密着した生活は送ってきませんでした。近年のテクノロジーの発達は、大人だけなく子ども、時には赤ちゃんにまで影響を与えています。幼い子どもがスマホを器用に扱う姿を見たことがある人は多いでしょう。デジタルテクノロジーと共に成長する子どもたち。まさにデジタルジェネレーションと言えるでしょう。
ユーザーフレンドリーな機能やデザイン。一旦テクノロジーの魅力にはまると、やめられなくなる子どもも多いでしょう。ですが、保護者や身近な大人がスマホやタブレットの正しい使い方を教えなければ、子どもたちは簡単に依存しすぎてしまうのです。
テクノロジー依存って?
研究によると、依存または中毒とは様々な結果を引き起こす、自分ではコントロールできない問題のことをいいます。また、依存することによって、他の活動などをする意欲を失ってしまいます。
一般的に、新しいテクノロジーは私たちにとてもポジティブなインパクトを与えます。ですが、子どもはタブレットやスマホの中毒になってしまうことで自分の人生に影響を与えてしまうような恐れがあるのです。
タブレットやスマホを長時間使うことで、家族の時間や学業、友達との交流などの時間が減ります。結果として、テクノロジーの虜になってしまうのです。
いかなる種類の依存でも、自由を失います。自立に対して問題を与えるのです。
子供がテクノロジー依存になってしまった時
人はすぐにテクノロジー依存になり24時間手離せなくなる、というわけではないと専門家は見解します。
実際、子供は様々な要因が合わさって、だんだんとテクノロジー依存となっていくのです。詳しく見ていきましょう。
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遺伝的要因
遺伝的、神経細胞的な要素がテクノロジー依存へと導くケースがあります。例を挙げると、家族の誰かがテクノロジー依存である場合、または神経細胞のバランスが乱れている場合、子供も同様に依存する場合があるのです。
個性
子供の個性によってもまた、テクノロジー依存へと繋がる場合があります。例えば、感情的に不安定なタイプ、衝動的なタイプ、すぐにイライラするタイプです。社交スキルに乏しく自己愛の低い子供もテクノロジーに依存しやすいかもしれません。
家族環境
家族の有り方は子供の発達に大きな影響を与えます。家族が正常に機能していない、社会経済的な問題、注意不足、教育スタイル、テクノロジーの乱用に関する保護者の知識の不足などの要素によって、テクノロジー使用に対する子供の悪習慣が引き起こされるかもしれません。
精神疾患
精神疾患など、健康的な問題からテクノロジー依存になる場合があります。このケースに関しては、専門医が診断してくれるでしょう。
ですが、うつ病、社交不安障害、注意欠陥障害、多動をはじめとする障がいはテクノロジー依存では一般的です。
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困難な出来事
子供時代にストレスの多い状況を抱えたり、感情的に打ちのめされるようなことがあるとテクノロジーに依存しがちになることがあります。例えば、愛する人を亡くす、学業の失敗、身体的虐待、性的虐待などを経験することもテクノロジー依存の原因と成り得るでしょう。
テクノロジー依存の症状
では、自分の子がテクノロジー依存になっていると、どうすればわかるのでしょうか?サイコロジートゥデイの記事によると、テクノロジー依存の警告サインがあるようです。
- 睡眠時間が少ない、または睡眠パターンが乱れる。例えば、1日5時間以下である、昼夜逆転するなど。
- 家族で過ごす時間や学校など、大切なことを無視するようになる。
- 電子デバイスを使う時間を制限できない。
- 何時間も電子デバイスを使っている。
- インターネットや電子デバイスを使うことができないと明らかにイライラする。
- 社会的に孤立する。学業がおろそかになり、良い成績が取れなくなる。
- コンピュータ、スマホ、タブレットを使う時間が長いと友達や家族の他のメンバーに指摘される。
子どもがテクノロジー依存にならないために
子供と新しいテクノロジーの関係は、ポジティブで健康的なものであるべきだと専門家は述べています。
タブレットなどの電子デバイスを子供に与える際に気をつけたいことを以下に挙げます。テクノロジー依存になるのを防ぎましょう。
- 2歳以下の子供には使わせない。
- 電子デバイスの使用は親がコントロールする。
- 電子デバイスを使う際の時間やルールを決める。
- タブレットやスマホを完全に禁止するのではなく、家族の団欒時間や食事中には使わせない。
- タブレットやスマホを使う時は、一人で部屋に閉じこもらせず、家族のいる場所で使わせる。
- 読書やスポーツ、文化、チーム活動など他の趣味に目を向けさせる。
- 家族のコミュニケーションをより多くとるようにする。
- 質の良い親子の時間を持つ。親が電子デバイスの正しい使い方を子に示す。
- 子供を静かにさせる手段として電子デバイスを与えるのはやめる。
専門家に相談
上述した事柄の中には、予防としての効果しかないものもあります。現時点でいくつかの症状が現れている場合は、もしかするとすでにテクノロジー依存になってしまっているのかもしれません。そんな時は専門家の助けを借りましょう。
今日の記事は、お子さんのためだけのものではありません。大人である私たちがテクノロジー依存という問題を理解し、立ち向かっていかなくてはいけないのです。子どもに対する愛情はもちろん、相手を尊重する心を忘れず、正しい使い方を教えましょう。
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