子どもの過活動膀胱:原因と治療を知りましょう

06 11月, 2020
お子さんが頻繁にトイレに行きたがるようなら、過活動膀胱かもしれません。今日は、子どもの過活動膀胱の原因と治療について見ていきましょう。

過活動膀胱とは、頻繁に排尿しなければいけない状態です。排尿のコントロールが難しく、尿失禁してしまうこともあります。

過活動膀胱は子どもだけでなく大人にも見られますが、今日の記事では、子どものケースに焦点を当てて見ていきましょう。

子どもの過活動膀胱

過活動膀胱とは、頻繁に排尿しなければいけない状態です。普通、尿の回数が増えることが特徴です。子どもの膀胱機能障害の原因としては、おねしょの次によくあるトラブルです。

急に激しく尿意を覚えるため、排尿のコントロールが難しいのです。子どもは思わずおしっこを漏らしてしまうことも多いでしょう。場合によっては、社会的にも精神的にも傷つき、日常の生活が困難になる子どももいるでしょう。

実際のところ、いつトイレに行きたくなるかわからないから、漏らしたら困るからと集団活動に参加できなくなる子どももいるようです。そのため、できるだけ早く診断をうけ、治療を始めることが大切なのです。

症状

過活動膀胱

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まず最初に、過活動膀胱と他の状態を混同しないことが大切です。例えば、おねしょです。過活動膀胱は夜間だけでなく、1日のいつでも起こりうる状態だということが、おねしょとは違う点です。

一般的に、以下のような状態が見られれば、過活動膀胱が疑われるでしょう。

  • 1日8回以上の排尿
  • 尿意を抑えるのが困難である
  • 尿漏れ
  • 尿漏れを防ぐために足を組んで座る
  • 尿失禁、尿をコントロールできない
  • 子どもの日常生活に影響を及ぼすような症状

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原因

現在の理論では、過活動膀胱は、中枢神経系の発達の遅れに関連しているかもしれないとされています。一旦膀胱がいっぱいになると、膀胱の抑制反射が適切に活動しません。

この問題は、子どもの身体的なコンディションにも関連しているかもしれません。例えば、尿路異常、膀胱や腎臓の感染、中枢神経系の発達不足などです。また、便秘など他の状態と関連していることもあるでしょう。

子どもが正しい尿のコントロール方法を知らないという場合もあります(通常3〜5歳頃に始まる)。括約筋のコントロール方法を知らないなら、尿をコントロールすることはできないでしょう。

精神的、行動的、学習的状態や不安感なども、過活動膀胱と関連していることがあります。

診断

赤ちゃんと母親

過活動膀胱の診断には、以下のような検査が行われます。

  • 子ども本人に加え両親の病歴の確認。排尿習慣の詳細を確認することもある。子どもの排尿頻度を記録する必要がある場合もある。また、考えられるきっかけを調べることもある。
  • 身体的な検査。尿管部分を調べ、神経系の機能を確認する検査が行われることもある。
  • 尿の分析感染を起こしていないかを調べる。
  • 上述した検査結果によっては、エコーや尿流動態検査で他の病気が隠れていないかを調べることもある。

治療

子どもの過活動膀胱の治療は、その原因によって様々です。例えば、便秘が原因である場合、便秘の解消を目的とした治療となるでしょう。

一般的によくある治療法は、以下のようなものです。

  • 膀胱のトレーニング。排尿のプログラム化(1時間に何回)、トイレに行くときは2回おしっこをする、骨盤の筋肉のリラックスなど
  • 薬剤(通常はオキシブチニン)を使った治療が行われることもある。これにより症状が緩和され、子どもが括約筋をコントロールする方法を学ぶことができる。将来的な尿路感染症を予防することにもつながる。
  • 親のサポート。子どもがおしっこを漏らしてしまっても決して怒ってはいけない。自分の意思で過活動膀胱になっているのではないからである。子どもの状態に理解と愛情を示し、サポートする。例えば、プログラムに沿って生活できた場合は、きちんと褒めたりご褒美をあげるのも良い。

まとめ

母親に抱きつく子供

過活動膀胱の症状には気をつけることが大切です。上述したように、おしっこがよく漏れたり、何度もトイレに行かなくてはいけないという状態は、子どもの感情や社会性に大きな影響を与えてしまうからです。最終的には、自己愛の欠如に繋がってしまうかもしれません。

そのため、過活動膀胱かもしれないと思ったら、すぐに医師の診察と診断を受けましょう。早く発見されることで、治療し解決することができるからです。

上述しましたが、原因が何であれ、親や家族のサポートが鍵です。何度もトイレに行くから、おもらしをしたからといって、呆れたり怒ったり批判することはNGです。忍耐強く、理解と愛情を示しましょう。

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