【結節性甲状腺腫(けっせつせいこうじょうせんしゅ】原因と症状

02 9月, 2020
甲状腺の結節が検出されると、心配や恐怖感を生み出す可能性があります。これらの結節は、ほとんどの場合は良性ですが、悪性ではないことを確認するための診断や検査が必要です。

結節性甲状腺腫は甲状腺内にできる細胞の塊で、しこりや腫れとして現れます。結節の中には、簡単な触診によって検出が可能なものもありますが、結節の多くは小さく、首を触診するだけでは検出できません。

結節性甲状腺腫には、石灰化したものと嚢胞化したものがあります。嚢胞性結節の中は液体で満たされ、被膜に覆われていますが、石灰化した結節は完全に固形です。

結節性甲状腺腫は、甲状腺の様々な場所に発生します。甲状腺は、薄い組織の帯でつながる2つの葉で構成されています。甲状腺は首にあり、通常の状態では首を触っても甲状腺を感じることはありません。

T3およびT4ホルモンを生成するのが甲状腺の機能の一つなので、甲状腺の結節は機能的である可能性があります。つまり、正常な組織と同じようにホルモンを分泌することができます。この場合、ホルモンの過剰産生に関連する症状が現れます。

ほとんどの結節性甲状腺腫は良性であり、多くの医師は、別の健康問題で患者が医療相談に来た際に、偶然検出することが多いと言われています。

結節のごく一部の中には、甲状腺がんが原因で発生するケースもあるため、医師が正しい診断を行うのに必要な検査を補足的に受ける必要があります。

結節性甲状腺腫の原因

結節性甲状腺腫ができる理由には、食生活の変化から悪性細胞の増殖までさまざまですが、最も重要な原因を以下にご紹介します。

食生活でのヨウ素の欠如

食事から十分なヨウ素を摂取できない場合に、甲状腺に結節が形成されることがあります。これは昔からよくある甲状腺疾患の原因なので、いくつかの国では、食塩を含む多くの食品にヨウ素を人工的に添加する義務が法制化されました。このような法律は、世界のいくつかの地域でヨウ素不足による首の腫れである甲状腺腫瘍の発生率が高い時期に承認されました。

甲状腺炎

甲状腺炎はその名前の通り、甲状腺の炎症を指します。炎症が慢性的で持続的である場合に、結節を引き起こす可能性があります。最もよくある甲状腺炎の一つが、橋本甲状腺炎で、甲状腺機能低下症の症状が現れます。

甲状腺炎は通常、体が抗体を使って自分の甲状腺の細胞を攻撃する、自己免疫反応で発生します。

正常な甲状腺細胞の増殖

一部の特定の状況において、正常な甲状腺細胞が不均衡に成長し、結節を形成します。これは甲状腺腫と呼ばれる良性のものです。

ここでの問題は、腺腫が機能している可能性があることです。言い換えれば、ホルモンを生成して、血液に加えることができるかもしれません。このような問題が起きている場合は、甲状腺機能亢進症に苦しむ可能性があります。

液体の蓄積

結節性甲状腺腫が嚢胞性になる場合があります。これは液体で満たされた空洞で、通常は機能しないためホルモンを生成することができない無害な結節です。

結節性甲状腺腫:原因と症状について 超音波検査

結節性甲状腺腫は、ヨウ素の欠乏、甲状腺炎、体液の蓄積、または細胞の異常な増殖が原因で発生することがあります。多くの場合は良性ですが、必要なすべての検査を行い、適切な診断を受けることが大切です。

悪性細胞の増殖

結節性甲状腺腫の中で最も危険な形態は甲状腺がんです。幸いにも、それは結節性甲状腺腫のケースとしてはごく一部を占めているだけです。また、早期発見、治療、そして手術により、悪性細胞が広がるのを防ぐことができます。

こちらもご参考に:知られざるストレスと甲状腺機能亢進症の関係

結節性甲状腺腫の症状

結節性甲状腺腫は小さく、機能しない傾向があるため、通常は症状を引き起こしません。多くの場合、患者が別の理由で受ける甲状腺の超音波検査や首の領域のCT検査で検出されます。

首の触診で外側から結節を検出できる場合、大きな結節が形成されているため、医師による身体測定などの触診や患者が自分で触って認識できる可能性があります。

結節が検出され、体重減少、大量の発汗、心拍数の変化、または嚥下困難などの他の症状を伴う場合、この結節は悪性である可能性があります。確定診断では良性となった場合でも、これらの症状を併発している場合は、補完的な検査を必要とするでしょう。

一方、ホルモンを産生して血流に排出する機能的な結節性甲状腺腫が形成されている場合、甲状腺機能亢進症の症状が現れます。

患者は頻脈、脱力感、爪と髪の状態の変化、下痢、そして過敏症などの症状に苦しみ、食物の摂取量を増やしているのにもかかわらず体重が増加しません。

結節性甲状腺腫:原因と症状について 首にしこりを感じる女性

結節がかなりのサイズに達している場合は、医師または患者自身が触診で結節を検出することがあります。

続きはこちらから:甲状腺機能低下症と/甲状腺機能亢進症の違い

結節性甲状腺腫の診断

結節性甲状腺腫が触診で見つかった場合や、別の原因の検査で発見された場合、医師は専用の診断検査を行います。

診断には、次のような検査が必要です。

  • 甲状腺ホルモンの量: T4とTSH値を測る血液検査を通して測定します。
  • 甲状腺の超音波検査:超音波検査がこれまでに行われていない場合、結節性甲状腺腫を診断する最初の検査として超音波検査が行われます。超音波検査を通じて医師ははサイズを測定し、石灰化した結節か嚢胞性結節かを判断します。
  • 針生検:結節が悪性であると医師が疑う場合は、生検検査が行われます。結節から細胞を抽出して顕微鏡で分析するため、腺に非常に細い針を挿入します。現在は、外来でこの検査を受けるため、入院は必要ありません。一般的には、医師は局所麻酔をしてから針生検を行います。

最後に

結節性甲状腺腫は、甲状腺に影響を与える可能性のあるいくつかの疾患の症状として現れることがあります。通常は良性ですが、より深刻な問題が起きている可能性もあるため、適切な診断を受ける必要があります。何らかの兆候に気づいた場合、必ず医師に相談してください。

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