回旋筋腱板断裂について知っておくべきこと

回旋筋腱板断裂は痛みを伴い、肩の可動域を制限します。この記事では、回旋筋腱板断裂とは何か、そしてその原因を探ります。
回旋筋腱板断裂について知っておくべきこと

最後の更新: 12 9月, 2020

回旋筋腱板断裂は、中高年の肩に頻繁に起こる怪我です。昨今では、肩の痛みの主要な原因の1つです。

ローテーターカフとも英語で呼ばれるこの部位は、肩の骨に固定する筋肉や腱の集まりです。肩の関節を安定させ、スムーズに動くように機能しています。

残念なことに、肩は衰えやすい体の部位であり、しばしば不快感につながることがあります。実際に、この領域の損傷は体の動きを大幅に制限し、痛みを伴うものです。したがって、この記事では、回旋筋腱板断裂について知っておく必要があるすべてを説明します。

回旋筋腱板断裂とは

この部位の断裂は、年間10万人のうち約4人に起こると言われます

発生率は年齢とともに増加することに注意してください。実際には、ほとんどの人が50〜60歳の間で経験します。一般的に、この関節の損傷は、時間の経過と部位の老化に密接に関連して発生します。他の関節の問題とは異なり、打撃でこのような問題が起こることはほとんどありません。

回旋筋腱板断裂のほとんどのケースは、仕事やプライベートな時間に肩を継続的に動かしている人に多く見られます。例えば、スポーツ選手や大工、塗装工の仕事をしている人などに現れる傾向があります。

回旋筋腱板とは

回旋筋腱板 回旋筋腱板断裂

上で述べたように、回旋筋腱板は筋肉と腱のセットです。それらが関節を取り囲み上腕骨を固定しています。また、回旋筋腱板の筋肉のおかげで、腕の回転や上げ下げなどの腕の動きを適切に行うことができます。小さい筋肉の集まりですが、動きを正確かつスムーズにさせます。これらの筋肉は以下の通りです。

その中でも最も怪我をしやすいのが 棘上筋です。これは、腕が横方向へ上がる動きを担当しているので、損傷があると痛みが出て、動かすのが難しくなります。

回旋筋腱板断裂の原因

通常、回旋筋腱板断裂は、繰り返し使う腱の摩耗が原因で発生します。例えば、重いものを持ち上げたり、長時間腕を上げたままにしている時などです。

しかし、突然の怪我が原因で起こることもあります。頻度は少ないですが、転倒や急な動作で起こることもあります。しかし、回旋筋腱板断裂に最も関連する危険因子は下記の通りです。

  • 年齢。前述したように、回旋筋腱板断裂は主に50〜60歳の人に起こります。
  • 特定の職業。大工や建設関係など。反復的な動きを常にする職業。
  • テニスや野球などのスポーツをする生活
  • 以前、回旋筋腱板断裂にかかったことがある、または家族にかかった者がいる

回旋筋腱板断裂の症状

回旋筋腱板断裂の症状

重症度によって症状は異なりますが、主な症状は肩の痛みです。同様に、この関節のすべての動きが制限されます。

中には就寝時に症状が出る人もいます。事実、負傷した側を下にして寝ることはほとんど不可能です。また、髪をとかしたり、着替えや体を洗うなどの身だしなみを整える動作も難しくなります。

すぐに治療を始めない場合、回旋筋腱板断裂は、深刻な合併症につながる可能性があります。これは、満足に動かせない手足が衰えてしまうからです。そのため、治療がさらに複雑になってしまうのです。肩の関節が十分に動かないと、肩の慢性的な衰えを引き起こしてしまうことになりかねません。

診断

まず、回旋筋腱板断裂の診断には身体検査を病院で行います。検査時に、可動域、強度と関節の痛みを調べます。

また、同様に医者により、超音波やMRIなどの補完的な検査が行われることも一般的です。超音波検査で、腱や筋肉を詳しく見ることができるからです。超音波検査は手頃な価格で非侵襲的な検査というのも理由です。

まとめ

冒頭でも述べましたが、回旋筋腱板断裂は中高年に多く見られます。非常に障害が大きい怪我なので、少しでも症状が出たら早めに医師に相談するようにしましょう。


引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。



このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。