自宅で隔離措置を行う高齢者への推奨事項

65歳以上の人は新型コロナウイルスに対して脆弱なので、感染すると深刻な症状を引き起こす可能性があります。今回の記事では、隔離措置中の高齢者向けの推奨事項について説明します。
自宅で隔離措置を行う高齢者への推奨事項

最後の更新: 25 5月, 2020

新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックが世界中で続いていますが、高齢者は新型コロナウイルスの深刻な症状に苦しむ危険にさらされているグループの一つです。

高齢者の年齢層に当てはまる人や、家族に高齢者がいる場合は、今回の記事でご紹介する推奨事項をご活用ください。

疫学者によると、現在世界中で行われている外出禁止に伴う隔離措置の目的は、感染の増加を緩やかにすることです。

言い換えると、時間の経過とともにウイルスの感染が広がる速度を低下させることを目的としています。

正しい方法で感染の危機に対応することで、医療システムの崩壊を防ぐのにも役立ちます。

新型コロナウイルスは、2019年12月に中国の武漢市で最初の感染者が見つかりました。

中国では8万人以上が感染し、世界中で20万人以上に感染が拡大しました。

この記事を書いている時点では、新型コロナウイルスによる死亡者はおよそ9000人です。

新型コロナウイルス(COVID-19)の死亡率は約3〜4%なので、100人感染者がいたら約4人が死亡していることになります。

ただし、データを詳しく分析すると、真のリスクグループが表示されます。

その中でも、65歳以上の人は新型コロナウイルスの合併症により死亡するリスクが高くなり、80歳以上になると死亡率は約15%になります。

隔離措置の目的は何ですか?

高齢者を含むすべての市民に推奨される隔離措置の目的は、ウイルスの蔓延を減らすことです。

隔離措置を行っても、おそらく、最終的な感染者の数が増大するリスクを回避することはできませんが、自主的な隔離を行うことで、感染のスピードを低下して、医療システムが新型コロナウイルスに対応するまでの十分な時間が得られます

さらに、隔離措置の主な目的は、最も脆弱なグループを新型コロナウイルスから保護することです。

データは、新型コロナウイルスの深刻な影響を受ける可能性が最も高いグループを、次のように示しています。

  • 65歳以上の高齢者
  • 慢性疾患に苦しむ人
  • 自己免疫システムが弱っている人

自主的に行う隔離措置は、国や政府からの法的義務というよりは、私たち人間の社会的責任です。

現段階で感染の拡大が続く国の中には、法律で外出を禁止している国も多くあります。

上記のグループに当てはまらない、若く健康な人もできる限り家にいることが大切です。

これは、ウイルスを大切な家族、隣人、友人、そして上記のリスクグループにうつさないようにするためです。

自宅で隔離措置を行う高齢者への推奨事項 パンデミックへの措置
65歳以上の人々は新型コロナウイルスのパンデミックに対するリスクが高いグループです。

隔離措置中に高齢者は何をすべきですか?

高齢者の隔離措置は、一般市民が従うべき隔離措置と同じですが、できる限り長い時間行うことが大切です。

社会から隔離することで、新型コロナウイルス(COVID-19)に接触するリスクを下げて、回避する効果が高まります。

  • 外出を避ける:街に出たり密閉した場所に行くのを避けましょう。家族や友人に買い物を頼んだりオンラインで注文するなど、食料品の買い物を避けることが大切です。
  • 頻繁に手洗いを行う:石けんと流水で少なくとも20秒間、頻繁に手洗いを行う必要があります。自宅で手の消毒剤を使用する必要はありません。
  • ゲストを家に入れない:誰かを家に招待したり訪問者を家にあげることは推奨できません。しかしどうしても避けられない場合は、ゲストは訪問時と退出時には手洗いをするべきです。また、何か物を扱う必要がある場合は、訪問中に手を洗う必要があります。

このように高齢者への訪問は、最小限に抑える必要があります。

子供は新型コロナウイルスだけでなく、様々なウイルスの保菌者となっている可能性があり、無症状でも新型コロナウイルスを広める可能性があることに留意してください。

つまり、祖父母と孫はしばらくの間、お互い近づかないことが大切です。

薬や医師の診察は特別です。高齢者の中には、医師の検診や投薬治療のために外出しなくてはいけない人もいます。

この場合は医師の指示に従い、代わりの人が薬を受け取ることができる場合はその指示に従いましょう。

また今後、隔離措置が長引く可能性を考えて、1ヶ月分の薬を処方できる場合はお願いしましょう。

自宅で隔離措置を行う高齢者への推奨事項 孤独な高齢者
絶対に必要な場合を除き、高齢者は自主隔離中に訪問者を受け入れるべきではありません。

自主隔離中の高齢者のために周りができることは何ですか?

基本的に、高齢者が新型コロナウイルスの感染を予防するために自主隔離を行う際には、正しい方法で行うことができるように、周りがサポートすることが大切です。

役に立つサポートの中には、食料品の買い物や薬の受け取りなどで、できるだけ高齢者が外出する必要性を排除することが大切です。

65歳以上の家族がいる場合は、自主隔離中も心身の健康を維持するためのアクティビティーを継続するように勧めてください。

自宅で行うエクササイズや、心を健康に保つゲームなどがお勧めです。

何か疑わしい症状を発症したり、その兆候に気づいたらすぐに病院に連絡をしてください。

発熱、咳、疲労感が新型コロナウイルスの主な初期症状であることを忘れないでください。

新型コロナウイルスのパンデミックは、すべての市民が深刻になる必要がある状況です。

高齢者やその他のリスクグループに属する人は、特に深刻な症状を発症する可能性があるため、私たちのサポートやケアを必要としています。


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