他人と適度な距離を置くということ
他人と適度に距離をとることはとても役立つ生活の知恵の一つです。
他人と適度に距離を取ることは、相手のパーソナルスペースを尊重することなので、これにより私達が人間として成長するのにも役立つ効果があります。
私たちのパーソナルスペースを尊重しない人や、私たちが持つ権利や要求を無視する人が周りにいるときは、自分から離れることが大切です。
自分から離れると言うと「逃げている」と考える人もいますが、それは違います。
自分から離れるというのは賢い行動です。
誰かが私たちのパーソナルスペースやプライベートな事を知ろうと土足でズカズカと心に入ってきたり、私たちの願望などを尊重しない時は、我慢する必要はありません。
なぜなら彼らは私たちの自己や個性を攻撃しているからです。
本記事の中でも重要な点ですので、ぜひ覚えてください。
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個人の自由のために距離を取ろう
まず最初に「距離をとる」という言葉の意味についてお話したいと思います。
ここで言う距離をとるというのは、ただ単に身体的に距離をとると言うことだけを意味するわけではありません。
実際は次のような意味を含んでいます:
- 相手の話に耳を傾けて意見を尊重することは、彼らの価値を認めることです。相手を尊敬していることをしっかりと表現しましょう。
- 他人と適度な距離をとることはお互いのためにもなります。自分の信じることや選択を守りながら、相手は彼ら自身の信念や選択を守ることができます。そしてお互いの目標やゴールに向かって自身を高めて行くのに役立ちます。
パーソナルスペースは誰にでも必要なものです。
親と子供の関係や恋人同士でもそれは大切なものですが、中にはこれらの関係において、パーソナルスペースが十分に取られないことが原因で、お互いの関係に悪影響を及ぼすこともあります。
それではこのことについて深く掘り下げていきましょう。
家族の時間と自分の時間
子供の教育とは子供をコントロールすることではありません。
子供にはそれぞれの性格、個性、そして夢があります。親は子供の個性を尊重して見守ることが大切です。
- 親が子供の個性を無視して自分の思い通りの子供に育てようとするならば、それは子供の権利や尊厳の侵害です。
- 家族とは、子供が生まれて初めて過ごす最小単位の社会です。一緒に過ごす時間や会話を通して子供に人生や様々なアドバイスを与える役割があります。しかし、家族も個人の集まりです。それぞれの夢や目標があり、それを侵害する権利は誰にもありません。
恋人同士の時間と個人の時間
恋人同士とは、他人同士という二人が、ありのままの自分でいながら、誰かと時間や生活などを共有することです。
しかし、恋人同士になるということは簡単なことではなく、またその関係を維持するのはさらに難しいと言われています。
お互いの生活のバランスを上手く取り、二人の時間と自分だけの時間をバランスよく作ることができるカップルのみが長期に渡って続く関係を築くと言われています。
- カップルは、二人で同じ価値観を持ちながら将来の計画を立てることで、二人の絆を強化します。
- 恋人同士の間でもパーソナルスペースは大切です。それぞれが仕事上の目標を持ったり、自分の友達と過ごしながら人間として成長するため、このパーソナルスペースは尊重されるべきです。たとえ恋人でもそれを侵害する権利はありません。
もしパーソナルスペースが侵害されたなら守りましょう
私たちの周りに目に見えない壁があると想像してみてください。壁の内側には、私たちを幸福にするものだけがあります。
さて、この壁の内側には何がありますか?
- 価値観
- 夢
- 功績
- 経験とそこから学んだ事
- 自尊心
- 肯定的な自己イメージ
- 愛する大切な人達との関係
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それでは次に、あなたのパートナー、友達、兄弟、姉妹などの人々が、この壁の中に入ってこようとしていると想像してください。
そうです、これがパーソナルスペースです。
このパーソナルスペースを侵害されそうになったら、私たちは自分を守るために戦う必要があります。
パーソナルスペースを守る方法
- 誰もこの壁を越える権利はないということを認識しましょう。誰かが侵害しようとしているのに黙っていたら、どんどん私たちのスペースを侵害するだけではなく、人間としての尊厳が傷つけられるリスクが高まります。。
- パーソナルスペースを侵害されそうになったり侵害されたら、相手とは距離を置きましょう。私たちを傷つける人との距離をとることで、「自分らしく」いられます。
- 相手に侵害され続けると、最悪の場合、虚無感を感じて、自分を大切にすることや本当の自分さえ忘れてしまいます。
- 自分を傷つける相手との距離を取ることは決して「逃げる」という臆病な行為ではなく、むしろ自分を守ることができる勇気のいる行為です。
自分のパーソナルスペースを守りながら相手も尊重することをさっそく始めてみませんか。
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