グリーフプロセス:5つの段階
グリーフプロセスは、大切な人やものを失った後に経験するプロセスです。このプロセスへの入り口は、恋人との別れ、大切なひとの死、または仕事を失った時などに開きます。
失ったもののの大きさに関わらず現れる特定の段階というものがあります。この記事では5つのステージについてお話しします。
グリーフプロセスの回避
大切な人との別れを経験した後に、このプロセスへの入り口が開きますが、あなたはそれを避けることもできます。しかし、そうだとしてもその入り口は開いたまま、あなたを待っています。
例えば、恋人と別れた後、このプロセスを避けるために、すぐに新しい恋人を作ることもできます。
でもこれは健康的ではありません。新しい関係を始めるために必要な準備を行わず、前の関係もしっかりと終わらせていないためです。
グリーフプロセスのそれぞれの段階は一体どんなものでしょうか?
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1、否定
最初の段階は、否定です。例えば、愛する人がいなくなったという事実を受け入れません。あなたのパートナーとの関係が完全に壊れてしまっていることを否定します。仕事場であなたが必要とされていないということを受け入れません。
否定をすると本当は何が起こっているのかという事実について盲目的になります。にも拘わらず人がこれをやってしまう理由は、真実は我々を傷つけるからです。
時には架空の物語を作り上げてしまうこともあります。死んでしまった人が実は旅行中である、元恋人は少し距離を必要としていただけ・・・、などです。
しかし、この否定の段階には終わりがあります。
2、怒り
否定の段階が終わり、本当は何が起こったのかを受け入れると、次に訪れるのは怒りの感情です。亡くなった人や別れた恋人などに対して、あなたから去っていったことに対して怒りの感情が芽生えます。
そして、「何で私ばっかり?」「あの人のせいだ」「何で私がこんな辛い経験を?」「決して許さない」などと考えるようになります。
痛み故に、他人を責めたり、あなたの悲しみの責任を押し付ける段階です。
3、取り引き
怒りの後で、あなたは状況を逆転させようと試みます。失ったものを取り戻すための選択肢について検討をします。
・愛する人が亡くなってしまった人は、死者と話ができると主張するメディアや人に連絡をとったりするかもしれません。
・恋人との別れを経験した方は、何とかその関係を取り戻そうとするかもしれません。
・仕事を失った人は、再雇用してもらえるようにお願いするかもしれません。
それらがもし達成されれば、このグリーフプロセスは中断されます。しかし、それらを失った後でもう一度グリーフプロセスを行うことはより辛いものになります。
4、抑うつ
取り引きの段階を乗り越え、失ったものが戻らないということを受け入れたら、悲しみに襲われます。
悲しみは、あなたが起こったことを受け入れているという証です。全てが済んでしまったことであるということを受け入れます。あなたの涙が、悲しみを和らげて人生を取り戻すために役立つはずです。
しかし、長期間の抑うつが続くと危険なことがあるので、この段階で立ち止まってしまわないようにすることが大切です。
5、受け入れ
これは最後に失った人やものを受け入れる最後の段階です。あなたはもう失ったものを取り戻そうとせずに、事実を受け入れ、学び、進んで行こうとします。
悲しい経験から、良いことを思い出し、学びを可能にする段階です。
この段階がすぐにあなたに救済をもたらすことはなく、絶望、悲しみ、無関心、そして疲れをもたらします。しかし時間が経つに連れて、再び喜びと生きる意志を感じることができるはずです。
グリーフプロセスは、私たちの人生でいつか訪れなければいけないものです。これを乗り越えれば、過去にとらわれずに人生を歩んでいくことができるはずです。
あなたは、このプロセスのいずれかの段階で立ち往生してしまったことはありませんか? あなたの人生にとって最善の道をぜひ考えてください。
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