便秘の子供によく効く家庭薬
子供の便秘は、大人が飲んでいる従来の下剤で治療してはいけません。
これらの薬は、特に幼い子供に使った場合、腸に刺激を過度に与えてしまい、機能を損なうリスクがあります。
この記事では、健康へのリスクなしに子供の便秘を解消するのに役立つ13の自然療法と家庭薬についてご紹介します。
子供の便秘
便秘は子供によく見られる問題であり、排便の頻度が低く、便が硬いまたは乾燥していることが特徴です。他にも、下記の兆候が見られることがあります。
- 排便時の痛み
- 週に3回未満の排便
- 腹部の不快感と痛み
- 下着の液体状またはドロっとした便が付く
- 硬い便と血便
- 痛みや不快感から、足を組んだり、お尻を強く握ったり、体をひねったりして、トイレに行きたいのを我慢する様子を見せる。
小児便秘の多くは、深刻なものではなく、食事やトイレの習慣を変えることで解決することができます。しかし、例えば、心の問題や座りっぱなしの生活など、他の要因も考慮する必要があります。
便秘が解決せず、原因がわからない場合は、できるだけ早く医師の診察を受けて適切な検査を行う必要があります。医師によりあらゆる病気の可能性を確認し、適切な治療を行うことができます。
子供の便秘を和らげるための13の家庭薬
上記のように、ほとんどの場合、便秘は簡単な手順と解決策で自宅で解決できることがほとんどです。
1.オリーブオイル
サンパウロ連邦大学が実施した研究によると、空腹時のスプーン1杯のオリーブオイルが便秘に効くそうです。腸の調子が正常化するまで数週間、この単純な方法を続けることで子供の排便がスムーズになることが多いです。
- エクストラバージンオリーブオイルは、バランスの取れた食事に欠かせない、マイルドに排便を促すで非常に健康的な食品です。
- 空腹時に服用するだけでなく、ドレッシングの材料としてもお使いいただけます。
こちらもお読みください:便秘に効果的!お通じをよくする3つの食品
2.りんご
りんごは食物繊維、果糖、ソルビトールが豊富な果物であり、使い方に応じて排便を促すことができます。ジョンソンW.マクロリー氏によって行われたこの研究では、下記の方法が推奨されています。
- 便秘を解消するには、朝に皮をむいたりんごを食べるべき。ただし、農薬を避けるためにオーガニックのものがお勧め。
3.プルーン
プルーンは、最も自然な方法で子供の便秘を解消するための優れた食材です。ポーランドのウッチ工科大学が実施した研究が、これを裏付けています。
3〜4個のプルーンを、朝食と一緒に朝一番に子供に与えてみてください。必要であれば、プルーンは少量の水で一晩水に浸して柔らかくしましょう。別の方法は、ジュースにして飲ませたり、味が気に入らない場合はりんごジュースと混ぜるのもお勧めです。
4.キウイフルーツ
キウイは、腸に非常に良い果物です。食物繊維と酵素を豊富に含むので、腸の機能を促進するために毎朝キウイを食べる人は実は多いのです。
- キウイ単独で子供に食べさせても、りんごやプルーンと組み合わせても美味しいのでお勧めです。小さな子供も喜んで飲んでくれる、おいしくて栄養価の高いジュースやスムージーを作ることもできます。
5.亜麻仁
亜麻仁は、排便を促進するための有名な治療法です。亜麻仁一晩水に必ず漬けましょう。
- 水に浸すことで、種子から水溶性食物繊維が出ます。
- 朝、空腹時に、戻した水を、種ごと飲ませます。安全性を高めるために、粉砕した亜麻仁を使用することが望ましいです。
- 朝食時にオートミールに加えたり、ヨーグルトと混ぜたり、フルーツと混ぜたりすることもできます。こうすれば、ドロっとした食感の亜麻仁が目立ちにくくなります。
子供の場合、適切な量は1日に小さじ半分です。推奨量を超えないようにしてください。十分な水分補給をお忘れなく。
6.チアシード
パキスタンのラホール獣医動物科学大学が実施したこの研究によると、チアシードには亜麻と同じような機能があります。したがって、使い方は亜麻仁と同じです。
- 水に入れると、ゼラチン状のトロッとした食物繊維が出てきます。
- この水溶性食物繊維が、腸を刺激することなく消化管全体に働きかけます。
こちらもお読みください:チアシードの7つの驚くべき利点
7.レモンジュース(レモン汁)
レモンの半個分の絞り汁を入れたコップ1杯の白湯は、消化管をリラックスさせ、排便を促してくれるので、便秘解消効果があります。これは、便秘の供に与えることができる最も簡単で最も自然な治療法の1つです。
材料
- コップ1杯の水(200ミリリットル)
- レモンの絞り汁
作り方
- コップ一杯の水を適切な温度に加熱し、レモン汁を加えます。
- 空腹時に飲みます。
8.ハチミツ
ハチミツには穏やかな下剤効果があり、腸を収縮させます。ですので、便秘解消のための効果的な手段の中に含めることができます。この研究が指摘しているように、2歳未満の子供には与えないでください。
9.オートミール
オートミールは食物繊維が豊富な穀物の一つで、便秘の子供には理想的な選択肢です。全粒粉の食材は、便の硬さと回数の両方を改善することができる食品です。スープ、ブロス(出汁)、クリーム、キャセロール、クッキー、スムージーなどに加えることができます。
Journal of Medicinal Food誌に掲載された研究データによると、7歳から12歳の子供にオートミールを2週間摂取させたところ、胃腸の不快な症状や残便感も改善されたそうです。
10.サイリウム
オオバコ、または別名サイリウムは、腸のバランスを整える力が高い種皮です。便に水分を加え、かさを持たせる下剤サプリメントだと言っても過言ではないでしょう。
子供の食事に加えることができますが、まず医療専門家に相談してから与えることが推奨されています。
11.水
食物繊維の摂取を増やした場合、食物繊維をよく消化し、腸で確実に働きかけるようにするために、水分をたっぷりとることを忘れてはなりません。
一日を通して、子供に水を飲ませるようにしなければなりません。また、水分不足も子供の便秘の原因になることが、ネスレウォーターインスティテュートが行ったこの調査で確認されています。
12.マッサージ
子供の腹部を優しくマッサージすることで、筋肉をリラックスさせ、腸の活動を刺激します。夜、お子さんを寝かしつけるときに、おなかをマッサージしてみてください。腸の位置に沿ってマッサージすることがコツです。
- 右脚の付け根の上から始める
- 肋骨の下に向かって
- 左側の肋骨に向かって
- 左脚の付け根まで下りる
13.トイレのルーチンの変更
排便に関するパターンや行動に工夫を凝らすことで、子どもの便秘問題を改善することができます。食後にトイレに行くことに慣れさせることで、トイレの習慣を確立することができます。
トイレトレーニングの途中で便秘になった場合は、便秘が治まるまで待ってからおむつをはずすのが望ましいかもしれません。
子供の便秘を解消するために他にできること
子供の便秘を治療・改善するためには、食事とトイレの習慣が2本柱になります。しかし、それ以外の健康的な習慣があれば、間違いなくプラスに働くはずです。
- 活動的な生活を送り、体を動かしたり屋外で遊んだりすることは必須です。
- 食物繊維は食事の重要な構成要素ですが、十分な脂肪とタンパク質も含む、バランスのとれた完全な食事の一部として与えるべきです。
- その際、推奨できない食品もあります。過度の牛乳やフルーツジュースはもちろん、炭酸飲料、ファーストフード、揚げ物なども避けた方がよいでしょう。
上記の対処法は、薬や座薬、浣腸を使用せずに、便秘を改善または解消するための良い方法の一例です。
ただし、発熱、食欲不振、体重減少、血便、腹部膨満、排便時の痛み、直腸脱など、医師にすぐ相談するべき兆候に注意してください。
子供の便秘は家庭で改善することができます
排便の回数が少なかったり、便が硬いのは子供によく見られる症状です。多くの場合、食事の変化やトイレトレーニングの難しさが原因です。
ほとんどの場合、便秘は通常一時的なものであり、食事内容の変更、適切な水分補給、運動などによって改善されます。ただし、合併症やより深刻な問題を避けるために、必ず小児科医に相談しましょう。
引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。
- Arnaud M. J. Mild dehydration: a risk factor for constipation? European Journal of Clinical Nutrition. Diciembre 2003. Suppl 2: S88-95.
- Gibas-Dorna M, Piatek J. Funcional constipation in children – evaluation and management. Przeglad Gastroenterologiczny. 2014. 9 (4): 194-199.
- Mayo Clinic. Estreñimiento en niños. Septiembre 2021.
- Milala J, Kosmala M, et al. Plum pomaces as a potential source of dietary fibre: composition and antioxidant properties. Journal of Food Science and Technology. Octubre 2013. 50 (5): 1012-1017.
- National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases. Tratamiento para el estreñimiento en los niños. Mayo 2018.
- Paruzynski H, Korczak R, et al. A pilot and feasability study of oatmeal consumption in children to assess markers of boewl function. Journal of Medicinal Food. Mayo 2020. 23 (5): 554-559.
- Sun J, Bai H, et al. Effects of flaxseed supplementation on functional constipation and quality life in a Chinese population: a randomized trial. Asia Pacific Journal of Clinical Nutrition. 2020. 29 (1): 61-67.
- Ullah R, Nadeem M, et al. Nutritional and therapeutic perspectives of Chia (Salvia hispanica L.): a review. Journal of Food Science and Technology. Abril 2016. 53 (4): 1750-1758.
- The Royal Children Hospital Melbourne. Constipation. Agosto 2020.