Aセクシャル：性的欲求を感じられない人
性的欲求がない人、他人に性的な魅力を感じない人、快楽への欲求がない人がいるなんて信じられないという人たちもいるかもしれませんが、そうした人たちは実在し、『A（エイ）セクシャル』と呼ばれています。
Aセクシャルは、目に見えないので、ほとんど知られることはありません。また性的欲求を感じず、性的なコミュニケーションで愛を深めていくという考えもないので、Aセクシャルの人をパートナーに持つ人にとっては大きなストレスになりかねません。
ですから、Aセクシャルの人たちは、カップルとしての付き合いをも避けようとする傾向があります。
Aセクシャルとは、独身主義や宗教的信念によるものですか？ その答えは「いいえ」です。これは、特定の人が経験する自然な感情です。
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Aセクシャル：性的指向がない
Aセクシャルの人は、性的欲求がわかないので、カップルとしての関係を維持する必要のないように感じています。彼らは、異性または同性、どちらにも性的魅力を感じないので、そのような欲求はわかないようです。
ですから、Aセクシャルの人には性的指向がないといえます。
性的欲求があるのに押さえ込んでいるだけだと多くの人が信じているので、このAセクシャルについては、あまり知られていませんし、これについての研究もほとんどありません。
性欲がある人にとっては、不思議に感じることでしょう。性欲があるのは、当たり前で、快楽を求めて性的コミュニケーションを取ることが普通であると感じているからです。
Aセクシャルは、まれで珍しい状況ですが、病気ではなく、その特徴をしっかりと定義する方法はまだありません。
単に性的指向がないのだと理解しておきましょう。
社会的圧力
Aセクシャルの人は、人生の中の多くの問題を避けることができると思うかもしれません。
Aセクシャルを含む、全ての性的指向は、尊重されて、同じように扱われるべきです。
残念ながら、実際にはそのようにいかないのが事実です。Aセクシャルの人は、周りは自分とは違うという社会的圧力に苦しんでいます。
Aセクシャルのハビエルさんは、「パートナーを持ち、恋愛関係を築くのには長い時間がかかりました。社会的プレッシャーのためにそうしましたが、私にはカップルでいる必要性があまり感じられなかったからです」と話しています。
ハビエルさんのように、周りからパートナーを持つように強制されている人もいます。「いつボーイフレンドをつくるの？」なんて、質問をしてくる人もいるでしょう。
最悪の場合、彼らは社会から取り残されたように感じてしまいます。
現代の性的欲求を刺激するように作られた広告などが、Aセクシャルの人にどのような嫌悪感を与えるか、想像できますか？ 彼らには、エロティックな描写は何の意味も持ちません。
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あまり語られることがありませんが、ほとんどの人がパートナーと活発な性的コミュニケーションを取り始める前にも、少しの性的欲求は常に存在しています。
それにもかかわらず、ハビエルさんが言っていたように、Aセクシャルの人はカップルのような関係を持つことを希望しないのでしょうか？
ハビエルさんは、パートナーを持つ必要はないと考えているようですが、Aセクシャルの多くの人は、性的コミュニケーション抜きですが、カップルのような関係を望んでいます。
Aセクシャルの人が、性的に活発な人と恋に落ちると大きな問題が発生します。どのように２人の関係を続けていくのか話し合う必要があります。そして、どちらも、相手に必要とされていないと感じることのないようにすることが求められます。
Aセクシャルだからといって、他人に恋愛感情を抱かないというわけではありません。彼らには性的コミュニケーションで、愛情を確かめ合う必要がないというだけです。
Aセクシャルの人は、時々性的コミュニケーションを強制的にさせられると感じています。本当は拒否したいし、楽しめるものではないようですが、パートナーを楽しませるためにしなければならないと感じているようです。
これらのことから、Aセクシャルの人とそうでない人のカップルは、どのように良好な関係を築いていくのか話し合う必要があります。コミュニケーションは、全てのカップルに常に不可欠ですが、この状況の人たちにとっては、さらに重要なものです。
リラ・ナショナル・クィア協会の会長、モーゼ・カタロニアさんは、「一方がAセクシャルで、もう一方に性的欲求があるカップルの場合、関係を維持するには、両者で話し合い、その結果に基づき関係を続けていくべきです」と語ります。
Aセクシャルの人に出会ったことはありますか？ Aセクシャルの多くの人が自分自身のことをよく理解しておらず、単に性的欲求が低いのだと思い込んでいます。
良好な関係を維持したいと思うのなら、お互いの状況や感情についてしっかり話し合うことが最も重要です。
現実と向き合い、沈黙を破り、自分をさらけ出すことで、お互いを理解しようという認識が高まっていくでしょう。
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