赤ちゃんが朝まで眠れるようになるレッスン
あなたは自分の子どもにスリープトレーニングをしているでしょうか? 朝までずっと眠るよう赤ちゃんに期待するのは非現実的なことです。赤ちゃんが夜中に数回目を覚ますのは、極めて普通のことです。自分の子に朝まで眠って欲しいと願う親はたくさんいるでしょうが、実は大人でもできない人はいます。
大人の睡眠サイクルもまた、朝まで眠るようにはなっていません。ですが、たとえ夜中に目が覚めても、すぐにまた眠りに戻ることができるのです。赤ちゃんは1日17時間も眠って過ごすことができます。眠ることについて教える必要はないのです! 赤ちゃんは眠るのですから!
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赤ちゃんが朝まで眠れるようになるには
朝まで眠るというのは人間の自然な過程です。新生児の脳の睡眠サイクルは2〜3時間です。つまり、生まれたばかりの赤ちゃんにとっては、一旦目が覚めると再び眠りに戻るのが難しく、泣くというわけなのです。
赤ちゃんは生まれるまでの9ヶ月間、お母さんの子宮の中でほとんどの時間を眠って過ごしてきました。眠るのと排尿を交互に繰り返しているのです。目が覚めた時には母親の声や心臓の音を聞き、そしてまた眠りに落ちるのです。お母さんのお腹から生まれてくると、文字通り赤ちゃんは目が覚めるのです。
新生児は起きては泣き、おっぱいやミルクを飲み、そして眠ります。これが1日の過ごし方なのです。母乳で育てられている赤ちゃんは、約20分で母乳が消化されてしまいます。粉ミルクの場合は、消化までに約2時間かかります。消化されるとまた目が覚めて泣く、というサイクルを繰り返すのです。
うちの子は前までよく寝ていたのに・・・
生後2ヶ月までは比較的平和に眠ることが多いでしょう。ですが3〜4ヶ月目になると、眠りが浅くなります。夜にたくさん起きるようになるのです。この時、スリープトレーニングに失敗したと自分を責めるお母さんも多いでしょう。ですが、この睡眠パターンはいたって普通で、赤ちゃんの睡眠サイクルが成長しているからなのです。
生後8ヶ月になると、赤ちゃんの睡眠は全段階(スロースリープ4段階とファストスリープ1段階)になります。3歳になると、睡眠は大人のと似てきますが、大人が眠るほどの長時間はまだ眠りません。5〜6歳になってやっと子どもは夜間の睡眠がうまく取れるようになるのです。
赤ちゃんが朝まで眠れるようにする方法
赤ちゃんが眠らない、泣き続けるなど普通ではない状態になると、親として自分のしていることが正しいのかと疑問に思うことがあるかと思います。ですが、心配、不安、緊張感などの環境は赤ちゃんの眠りを妨げる原因になり得るのです。
赤ちゃんが落ち着くまで泣かせておくという、フィーバーアンドエスティビルメソッドという方法があります。赤ちゃんは泣き続けた結果、疲れ果てて眠ってしまうのです。この方法が自分と自分の赤ちゃんに取って良いかどうかはあなた自身が決めましょう。
『Sleeping Without Tears』の著者、ローザ・ジョーブ博士によると、赤ちゃんを泣かせたままにしておくと、精神的なショックを受けるというのです。感情を正常化するホルモンを変えてしまい、泣いても誰も助けてくれないから無駄だと悟るのです。
小児科医、カルロス・ゴンザーレス医師は『Kiss Me A lot』、『How to Raise Your Children With Love』などの本の著者です。彼は、赤ちゃんが起きて泣くとき、母親が来てくれることを望んでいると言います。母親が来てくれたら、赤ちゃんは自分の要求が答えられたことを学ぶのです。
それでも、カルロス医師は、親は常に子の欲求を満たしてやらなければならないと感じる必要はないのだと述べています。
赤ちゃんにとって、夜中に目が覚め、再び眠りに戻ろうとするのは極めて普通のことなのです。
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赤ちゃんに教える方法
夜中に赤ちゃんが何度も起き、その都度一緒に起きる…というのが毎晩繰り返されると大人も疲れてしまいます。何かいい方法はないだろうかと考えるでしょう。睡眠不足からのイライラを抑えるのは難しいことです。ですが、倫理的な育児に納得しているお母さんなら、眠るまで赤ちゃんを泣かせる方法は取るべきではないと考えるでしょう。
基本は、赤ちゃんが成長し、自分で睡眠サイクルを確立するまで気長に待つことです。様々なスリープトレーニングを勧める人がいるかと思いますが、全ての赤ちゃんに絶対有効な方法というのはないのです。赤ちゃんと毎日一緒に過ごしているお母さん、お父さんにこそ、自分の子と自分にとって一番良い方法がわかるのです。
ですが、赤ちゃんがベッドに行く前に毎日決まって行うスケジュールを作ってあげると、赤ちゃんが眠りに着きやすくなるかもしれません。
例えば、
- 寝る前の決まった時間にお風呂に入れる
- 寝る前はおもちゃや明るいものを見せない
- 2歳以上の子の場合、テレビやタブレットの使用を1日1時間以下にする
- 赤ちゃんは疲れすぎると逆に眠れなくなるため、昼寝をうまく取り入れて疲れを調節する
- 子どもが暗闇を嫌う、怖がるという場合は部屋を真っ暗にしない
- ベッドに行くことを何かの罰として利用しない
- 寝る前の儀式を作る。子守唄を歌ってあげる、本を読む、少し話をするなど
母親が自分の子のために選ぶ子育て方法やスタイルは、自分が決めたことです。それぞれの子どもの特異性や サイクルを尊重することが大切です。同時に、ある赤ちゃんにとっては効果的なものが他の子にも効果的だとは言えないことがある、という点を理解しておくことが必要でしょう。
赤ちゃんはいつまでも赤ちゃんではありません。赤ちゃんが何度も起き、親がぐったりと疲れてしまうような夜も赤ちゃんの成長過程の一つなのです。忍耐力を養いましょう。赤ちゃんはすぐに大きくなってしまいます。今、悩んでいることも明日には解決しているかもしれません。子どもが大きくなれば、親は思う存分休むことができるのですから。
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