ヨーロッパの医薬品検証システムについて

6月 15, 2020
ヨーロッパにおける医薬品検証システムの目的は、コードを印刷してセキュリティデバイスをパッケージの外側に取り付けることで、医薬品を簡単に検証することです。

医薬品検証システムは、ますます頻発している偽造医薬品の流通防止を目的とした欧州内の指針にのっとっています。この記事ではこのシステムについて説明します。

偽造医薬品のリスク

偽造医薬品は、製薬業界や、税金を払わないという意味で国そのものに対する卑劣な犯罪です。また、正しく管理されていない物質が深刻な健康リスクをもたらす可能性があります。

つまり、薬を必要とする人々が、自分の病気の治療に必要な活性物質を含まない偽造医薬品を消費してしまう可能性があるのです。さらに有毒物質や重篤な副作用を伴うものを摂取する可能性があります。

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医薬品検証システムの目的

ヨーロッパの医薬品検証システムについて 薬剤師

このシステムの最終的な目的は、医薬品の真正検証のセキュリティーにおける枠組み、ガイドライン、技術的指針を規定することです。これらのすべては、薬局を通じて調剤された医薬品の真正性の識別と検証を可能にします。また、オンラインにおける偽造医薬品の販売と戦うことも目的としています。

導入されているセキュリティー対策は、すべての医薬品のパッケージの外面にコードとセキュリティーデバイスを印刷することで、医薬品を簡単に識別することを目的としています。これにより、医薬品をオンラインで調剤する薬局の管理が強化され、卸売業者の登録要件が増加します。

これらのセキュリティ対策により、薬局へ入荷されたこと、そして薬局から外に出たことの記録が残ります。オンラインの薬局だけでなく、公立病院や民間の病院の薬局も含まれます。

医薬品検証システムは何を提供しますか?

  • それぞれの医薬品の独自のコーディングと識別法
  • 業界、商取引、および管理全体向けの統一された総合データベース
  • 調剤ポイントでのすべての薬物の検証
  • 患者の安全を促進すると同時に、プライバシーを保護
  • 全医薬品の世界共通のシグナルによる包括的な利点を活用
  • 医薬品ごとの固有のシリアル番号を提供
  • セキュリティ対策を簡素化すると同時に真正性と安定を高める
  • 製薬システムに関わる全領域の参加と関与を強化する

セキュリティー対策

ヨーロッパの医薬品検証システムについて 医薬品の識別

セキュリティ対策は、医薬品検証システムを通じて医薬品の真正性を保証します。これはすべてのEU加盟国に共通するものであり、処方箋なしの医薬品をオンラインで販売する業者を特定するのに役立ちます。

医薬品の成分、製造者、商業化過程に携わる業者についても、厳格な管理と基準が設けられています。医薬品の容器には「データマトリックス」と呼ばれるセキュリティーデバイスが取り付けられていますが、製薬業界のライン生産時に組み込む必要があります。この目的は、真正性を照合し、不正操作を防ぐことです。

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システムの施行

この検証システム構築には以下の団体が携わりました。

  • 国際製薬会社連盟
  • 医薬品卸売業者連盟
  • 適正価格医薬品協会
  • 全国薬剤師協議会

この検証システムは、3年間の準備期間を経て、2019年2月9日に欧州連合(EU)のすべての国で施行されました。ただし、一部の国では、完全にこのシステムに沿うまで、まだいくつかの作業が残っています。

製薬業界は2億ユーロ以上を投資して新薬検証システムの立ち上げに生産ラインを適応させました。現在、市場での偽造医薬品の発生率は非常に低く、発生は医薬品のオンライン販売に関連しています。専門家は、このシステムは、消費者、業界、および国に利益をもたらす優れた安全対策であるとみなしています。

このシステムは、医薬品の効果的なトレーサビリティ(追跡可能性)において重要な役割を果たすでしょう。