ウィリス・エクボム病(WED)またはむずむず脚症候群について

安静時に、下肢に痛みや過剰な不快感を感じたら、ウィリス・エクボム病(WED)またはむずむず脚症候群(RLS)と呼ばれる慢性疾患かもしれません。疑わしい症状が現れたら、必ず医師の診察を受けてください。
ウィリス・エクボム病(WED)またはむずむず脚症候群について

によって書かれた Francisco María García

最後の更新: 09 8月, 2022

横になっている時や安静時に、脚を常に動かしたいと言う欲求がある人や、脚を虫が這っているようなむずむずとした不快感や痛みを頻繁に感じる人は、ウィリス・エクボン病(WED)またはむずむず脚症候群(RLS)に罹患している可能性があります。

この病気の問題点は、その原因がまだ解明されていないと言う点です。

慢性の神経性障害であるむずむず脚症候群は、世界の人口の3%が重症化したこの病気に悩んでいると言われています。

ウィリス・エクボム病またはむずむず脚症候群

夜間の不快感

正確な原因はまだ解明されていませんが、この病気の発症に関わっていると考えられるいくつかの危険因子があります。

いくつかの統計によると、世界人口の10%近くがむずむず脚症候群や関連する症状に悩んでいます。

全世代の男女に発症する可能性がありますが、40歳を過ぎると症状が悪化することが報告されています。

貧血や腎不全の薬をはじめとするいくつかの処方薬が、むずむず脚症候群を引き起こす可能性があると言われています。

また妊娠中の女性が発症したと言う例も報告されています。

最新の研究では、中枢神経系を介して運動調節や認知機能などに関わる神経伝達物質であるドーパミンの活性化に関連があるとも考えられています。

むずむず脚症候群は二つのタイプに分けられます。

  • 一次性:既知の原因はないと考えられるもの
  • 二次性:他の健康問題と関連しているもの

多様で複雑な症状

むずむず脚症候群のもう一つの問題は、その症状の多様性と、患者本人が症状に気づきにくいという点です。

中には脚を動かしたいと言う衝動だけが現れる人もいれば、他の不快な症状を多く発症する人もいます。

脚の不快感を訴える患者もいれば、不快感が痙攣やうずきへと変化する場合もあります。

また、むずむず脚症候群の症状の多くは夜間に現れるため、睡眠の質を低下させ、日中の疲労や眠気につながります。

むずむず脚症候群の脚を動かしたいと言う衝動は、概日リズムに関連しているため、午後と夕方に症状が悪化する傾向があります。

むずむず脚症候群を発症している兆候

眠れない女性

前述したように、むずむず脚症候群を発症すると、その症状の不快さから睡眠の質が低下することに加えて、けいれんやうずきに悩む傾向があります。

症状と兆候のいくつかをご紹介します:

  • 安静時に脚を動かしたい衝動が起こります:一般的な反射とは異なり、休んでいる時にのみ起こります。
  • 症状が夜間に現れます:日中活発に活動している時に脚を動かしたいと言う衝動は起こりません。
  • 夜間の脚のけいれんを経験します:周期的な四肢の動きやけいれんは、睡眠時にも起こります。
  • 動かすことで症状や衝動の解消につながります:脚のかゆみ、不快感、または痛みを感じている場合でも、脚を動かすことでチクチクする感覚を和らげることができます。

症状の緩和法

脚に不快感を感じたら、脚を動かしてください。

ベットにいる時には、起き上がって数分間歩くのも良いでしょう。

ここでの問題点は、脚に不快感を感じて起き上がることで、睡眠の質が低下し、これが生活の質の低下にもつながると言う点です。

睡眠の質を向上させるためには、様々な治療法をお試しください。

むずむず脚症候群は、心理面や感情面とも関わりがあると考えられているため、心理療法などを医師の指導のもとで行うのも良いでしょう。

中には認知行動療法を推奨している専門医もいます。

大切なのは、むずむず脚症候群かもしれないと感じたら、医師の診断を受けることです。

症状は年齢とともに悪化する傾向があるため、必ず医師の診察を受けて、正しい治療法を開始してください。


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