多尿の特徴と治療について

18 9月, 2020
多尿は、尿の生成量が増加する状態です。その原因は良性の場合もありますが、治療が必要な慢性疾患の前兆である場合もあります。この記事では、考えられる原因についてお伝えします。

多尿とは、尿量の増加を指す医学用語です。成人では、1日に3リットル以上の尿が出る場合にこの診断を受けます。子供の場合は、1日に2.5リットル以上の尿が出るときのことを言います。

似たような用語が他にもありますが、実際は「多尿」とは同じ意味ではありません。例えば「頻尿」とは、1 日に多い回数尿をすることですが、尿の総量は正常である場合のことです。同様に、「夜間頻尿」もありますが、これは夜間に排尿するために睡眠を中断しなければならない状態のことです。

頻尿や夜間頻尿を伴う多尿があるかもしれませんが、それぞれ同じものではありません。また反対に、随伴症状がなくても尿量の増加がある場合もあります。いずれにしても、多尿はあくまでも症状であって、それ自体が病気なわけではありません。なので、根本的な原因の病気が何かを知るためには、診断を受ける必要があります。

24時間の間に出る尿の量は、次の3つの要素によって決まります。

  • 体内にどれだけの水分を取り入れるか
  • 体内で排除しなければならない物質。これは、尿が人間の体に必要のない成分を除去する仕組みになっているからです。また、排泄される量も関係しています。
  • 尿は腎臓が生成するもので、腎臓がきちんと機能するかどうかに依存するため、腎臓の機能

多尿の一般的な原因

まず、多尿の一般的な原因を見てみましょう。この症状の原因となる病気については、後ほど詳しく説明します。原因の中には日常での出来事が原因のものもあれば、持続性の何かが原因なものもあります。

  • 水分摂取量の増加。1日に飲む水分が増えれば増えるほど、排泄しなければいけない量が増えるのは明らかですよね。この場合、一時的な良性の多尿が起こるというわけです。
  • 塩分摂取量の増加。塩分は水分を引き寄せる物質で、体内の水分を吸収し、それが腎臓に運ばれて体外に排出されます。塩分の多い食べ物を摂取すると、尿の量が増えるのです。これも一時的な多尿の1つです。
  • 尿意を刺激する飲み物。ビール、お茶、カフェインなどの特定の飲み物は、尿量を増やす可能性があります。
  • 寒い環境。冷えた環境にいると、体がそれを認識し、血管収縮を引き起こし、動脈の直径が狭くなります。動脈が細くなることで、血液のためのスペースが小さくなり、余分な水分を取り除く唯一の方法は、尿の生産量を増やすことになります。
  • 利尿剤の使用。医師はフロセミドやヒドロクロロチアジドなどの利尿薬をいくつかの疾患に対して処方します。これらの薬は尿の量を増やし、多尿につながります。これは一般的に見られる副作用です。
多尿の一般的な原因 多尿

多尿につながる特定の疾患

さて、これまでは一般的な原因を説明しましたが、ここからは多尿が症状として現れる4つの疾患を見てみましょう。これらの疾患では、多尿が大きな問題となるため、医療的な管理が非常に重要となります。

これらの疾患では、多尿が症状として現れるにもかかわらず、コントロールできなくなると余計な問題を引き起こします。一般的な症状とは言っても、基本的な目標は常に基礎疾患を解決することです。

糖尿病

多尿の原因の中でも、これが最たるものの1つです。多尿、多渇(喉の渇きの増加)、多食(食欲の増加)の3つがこの状態の最初の警告であることが一般的です。

多尿は、糖尿病の状態に応じて、余分なブドウ糖を取り除くための必要性に答える形で発生します。血液中を循環する糖分を体内へ出す唯一の方法は、尿の生産を増加させ、尿と一緒にそれを排泄することです。このような形で、多尿は糖尿病の症状として挙げられます。

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心不全

心臓が全身に必要な量の血液を送り出すことができない状態のことです。血管が収縮するための力が不足しているために、臓器の欠陥が発生します。

心不全の人が多尿になるのは、循環不全によって体液が溜まってしまうからです。このように、体は余分な体液を尿を通して排出するために、しばしば夜間に尿量を増やすのです。

心不全 多尿の特徴と治療

動脈性高血圧症

高血圧の人は、薬を服用していないときや、疾患の抑制が適切に行われてないときに尿量が増加することがあります。高血圧のような無症候性疾患がある場合には、多尿が唯一のサインとなることもあります。

高血圧は腎臓の機能に負荷を与え、体が血液をろ過して尿を作る方法を変えます。そのため、尿の生成量が増加します。また、心不全と似たようなメカニズムからの関与もあります。

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多尿と腎不全

腎不全は多くの人がかかる疾患ではありませんが、病態はかなり深刻です。この場合、腎臓が血液を十分にろ過して適切な濃度の尿を作ることができなくなります。ろ過能力が低くなると、排出すべき物質だけでなく、水分などの有用な物質も失われてしまいます。

腎不全は、糖尿病のような他の病態の最終的かつ複雑な段階である場合もあれば、感染症や自己免疫による攻撃、さらには悪性腫瘍などの結果として生じる場合もあります。

まとめ

多尿は注意すべき症状です。しかし、単に塩分の多い食べ物を食べてしまったり、冷たいものを食べてしまったりしたのであれば、何も心配する必要はありません。自然に治まるのを待つだけです。ただし、症状が続く場合は医師に相談する必要があります。

専門家に診断をしてもらい、多尿の根本的原因を知るために必要な検査を行いましょう。原因がわかれば、必要な治療法を提案してもらえるはずです。

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