騒音が気分に影響するって本当?

30 10月, 2020
騒音によって気分は変わり、聴覚の健康にも影響を与えるのは明らかです。騒音の影響は、嫌な気分から難聴に至るまで多岐にわたります。詳しくはこの記事でご紹介します。

騒音が気分に影響することは科学的に証明されており、特に近年では注目を浴びています。第一に、過度な騒音は難聴を引き起こし、さらには心理的な困難をもたらすこともあるのです。

第二に、騒音はそれ自体が脳を攻撃的に刺激するものです。鐘、クラクション、サイレンなどの音は体を警戒状態にします。その結果、ストレスが増大するので、これが騒音が気分に影響を与える主な理由の1つとなります。

それに加えて、過剰な音は脳を過度に刺激します。騒音は、日常生活における活動ではどうしてもつきものです。脳は一度に多くのことに対処しなければならなくなり、認知能力に影響を与えます。これも騒音が気分に影響を与えるもう1つの理由です。

騒音がどう気分に影響するのか

騒音 騒音が気分に影響するって本当?

世界保健機関(WHO)によると、騒音レベルは65デシベルを超えてはいけないとされています。この数値を超えると、人の社会的行動に悪影響を及ぼします。具体的には、不安、イライラ、無力感を増大させます。

同様に、あるデータによると、10人中7人が騒音で集中できないと自覚しているそうです。騒音は注意力に影響を与え、長期的には学習や記憶力の問題にまで発展する可能性があります。また、周りが騒音で溢れていると不機嫌に感じる人はたくさんいます。

騒音が気分に影響を与えるもう1つの場面は、休息時です。人が眠りにつくためには、静かな環境が必要です。周りがうるさいと、不眠症の症状が現れたり、眠りが中断されたりすることがよくあります。これは複数の心理的、身体的な影響をもたらしてしまいます。

聴覚を意識した建築

建物がどう音を通すかは、騒音が気分に影響を与えることに関係しています。科学的研究によると、家などのあらゆる建築物の音響特性が人の感情に直接影響を与えるそうです。これが、聴覚を意識した建築が大切な理由です。

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この分野の専門家は、構造物の建て方によって音響特性が決まると指摘しています。そして、この特性が人の気分に直接影響を与えます。聴覚を意識した建築は、場所のデザインと、建築に使われる材料に関係しています。

この分野の研究者の1人に、イギリスのマンチェスターにあるサルフォード大学の音響エンジニア、トレバー・コックス氏がいます。彼は、トルコのアヤソフィアのような構造物は、その中に足を踏み入れると、平穏と霊的な崇高さを感じるほどの音響的な美学を持っている、と言います。

この点に関する研究では、110Hzの音を短時間聞くと、発話中枢の活動が低下し、抽象性や創造性に関連する脳領域に活動が移ることが明らかになっています。

音楽と気分

音楽と気分 騒音

音の影響力は非常に大きく、事実、音楽を基にした研究や治療に特化した分野がすでに存在しています。これに関して、バーリ大学(イタリア)とヘルシンキ大学(フィンランド)が行った研究では、音楽が感情の生化学を変化させることが示されています。

雑誌「ネイチャー」に掲載されたこの研究は、音楽刺激によってドーパミン受容体に変化が見られたことを示しています。この研究は、気分障害の非薬理学的な治療法を設定しようとする最初のアプローチです。

実際、アルツハイマー病やパーキンソン病の患者に音楽治療が使われることもあり、良い結果が得られています。つまり、音楽にそれだけの力があるなら、騒音にもまた、その逆の意味で気分に多大な影響を与えることは明らかです。

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予防とアドバイス

大都市には騒音公害の問題があります。なので、理想としては、誰もが日常生活の中で騒音レベルを下げる努力をすべきです。必要なければクラクションを鳴らさない、大音量の音楽を避ける、大きな声で話すのを控えるなどの自主的な行動が実に役立ちます。

また、騒音をコントロールできないような騒音の中にいるときには、聴覚保護装置を使用することも大切です。同様に、定期的に静寂の空間に身を置くことも大切です。

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