食後のウォーキングは健康的?

ウォーキングは毎日の生活に気軽に取り入れることができる運動です。でも、食後のウォーキングは健康的なのでしょうか?
食後のウォーキングは健康的?

最後の更新: 28 2月, 2021

ウォーキングには多くの健康効果があります。心臓を健康に保ち、カロリーを燃やし、気分が前向きになる簡単な運動です。しかし、食後のウォーキングは健康に良いのでしょうか? 大丈夫だという結果を出した研究もありますし、一方で、疑問視する研究結果もあります。

この記事では、食後のウォーキングがもたらす効果、メリットとデメリットの両方について説明します。詳しくは、ぜひ読み進めてください!

食後のウォーキングのメリット

ウォーキングは、毎日の生活に気軽に取り入れることができる低負荷の運動で、食後にウォーキングをする人もいるかと思います。いくつかの研究では、この食後のウォーキングは非常に健康に良い習慣だと示唆されています。下記に、ウォーキングのメリットを挙げます。

1. 血糖値を下げる

糖尿病管理のポイントは、定期的な運動です。2型糖尿病患者を対象とした対照試験では、毎食後にウォーキングをした人の方が、1日1回しかしなかった人よりも血糖値が低かったという結果が出ています。

この研究結果は、炭水化物を制限し、毎食後に約10分程度の短いウォーキングをすることで、血糖値が過剰に上昇する可能性を減らすことができることを示しました。

Diabetes Care誌に発表された別の研究では、食後の短時間のウォーキングが、高齢者の食後の血糖値上昇をコントロールするための効果的な方法だとも示唆されました。

血糖値 食後のウォーキングは健康的?
いくつかの研究結果は、毎食後のちょっとしたウォーキングが血糖値の急上昇を抑える、と示しています。

しかし逆に、The Journal of Nutrition誌に掲載された論文では、食後のウォーキングは、心血管疾患のリスクがある高齢者の血糖値コントロールに効果はないとしています。

2. 心臓の健康に良い

運動は心臓を健康に保つために重要な役割を果たしています。毎日歩くことで心臓病のリスクを下げることができます。事実、Current Opinion in Cardiology誌に掲載された論文によると、ウォーキングは心血管の健康、循環、血圧に効果的だそうです。

このように、食後にウォーキングをすることは、心臓を健康に保つための良い方法のようです。世界保健機関(WHO)によると、5歳から17歳までの子供や若者は、中等度から高強度の運動を毎日少なくとも60分、18歳から64歳までの成人は、1週間を通して少なくとも150分(1日約30分)行うべきだとされています。

3. 消化を良くする可能性がある

BioMed Research International誌の記事にあるように、食後にウォーキングをすると、抗炎症効果により消化を良くする可能性があるとされています。運動をすることで、内臓脂肪やグルコースの代謝変化が起こり、炎症状態を抑えることができます。

さらに、World Journal of Clinical Cases誌に掲載された研究によると、運動は食べ物の消化と吸収を改善するので、結果、腸の動きを改善すると考えられています。

これらの研究結果が出ているとはいえ、消化を改善するための運動の有効性を立証するためには、まだ研究が必要であることを強調する必要があります。

こちらもお読みください:エクササイズと生理周期

考えられる副反応

食後のウォーキングの副反応については、あまりエビデンスがありませんが、中には厄介な症状を訴える人もいます。下記では、そんな考えうる副反応について詳しく説明します。

1. 胃の不快感

副作用の中には、消化不良、吐き気、嘔吐、腹部膨満感、下痢、痛みなどがあります。これは、炭水化物の摂取量が多かったり、消化しにくいものを食べたなどが原因です。胃の不快感を避けるためには、食後30分ほど待ってから歩くようにしましょう。

腹痛 食後のウォーキングは健康的?
食後のウォーキングは、人によっては胃の不快感を引き起こすようですが、決定的なエビデンスがないのが現状です。

2. 胃食道逆流症

「Influence of lifestyle in patients with gastroesophageal reflux disease(胃食道逆流症患者における生活習慣の影響)」という研究によると、運動は胸やけや胃液の逆流を誘発する可能性があるそうです。研究によると、運動が激しいほど胃液の逆流が頻発するとされています。

食後のウォーキングのコツ

食後のウォーキングのメリットを得るためには、いくつかコツがあります。

  • これまでの研究でも説明されているように、毎食後に10分から15分ほど歩くことをお勧めします。これにより、WHOが推奨する運動量を満たすことができます。
  • 軽く歩きましょう。ジョギングやランニングは食後の運動としてはお勧めできません。激しい運動をすると、胃の酸の逆流や胃の不快感を引き起こす可能性があります。
  • アメリカ合衆国保健福祉省(HHS)の疾病対策予防センターによると、「軽く歩く」とは、時速約5km以上だが競歩のような歩き方ではなく、息が上がったり心拍数が上がりすぎないように歩くことです。
  • 心地良さが、ウォーキングを楽しむための鍵です。つまり、ゆったりとした服を着て、かかとをサポートする靴を履くようにしましょう。
  • 最後に、水分補給をすることが非常に重要です。

食後のウォーキングに対する体の反応は、健康状態や気分、ウォーキングの程度の強さなどの要因に左右されます。もし持病がある場合は、医師に相談して、中程度〜高強度の運動を始めるのに適しているかどうかを確認することをお勧めします。

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