子供の脳しんとう:症状、診断、治療法

6月 14, 2020
脳しんとうとは、頭部が衝撃を受けることで、正常な脳機能が一時的に喪失する症状を伴います。

走ったり、飛んだり、何かに登ったりと、常に遊んでいる子供は、事故にあいがちです。その中でも子供によく起こる事故の一つが脳しんとうです。脳しんとうは、頭に何らかの衝撃を受けることが原因で起こります。今回は、脳しんとうの症状や診断、そしてどのような治療が行われるかについて、詳しく見ていきます。

子供の脳しんとうの症状

脳しんとうの症状の中にはわかりにくいものもあり、衝撃を受けてから24~48時間まで現れない場合があります。残念ことに、乳児や幼児は、自分の気持ちを正確に説明することができないため、症状や兆候を認識するのが難しいかもしれません。

脳しんとうのショック症状の兆候である可能性があるのは、次のような症状です。

  • バランス協調性に生じる問題:不安定な歩行やボールで遊ぶなどの単純な動きが困難になる
  • 錯乱
  • 一過性の記憶に関する問題
  • エネルギーの欠乏
  • 悲しさや敏感さ
  • 明らかな原因のない不安やイライラ
  • 眠りにつくのが困難になる
  • 睡眠時間が長すぎるまたは短すぎる
  • 食欲減少
  • 過度に泣く
  • 自分が好きな活動に対する興味を失う
泣く子供 脳しんとう

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子供が転倒して脳しんとうを疑う場合でも、症状が何も現れないときは、医師の診察や治療が必要のない軽いものの可能性があります。ただし、数時間後に上記の症状のいずれかが現れた場合は、医師の診察を受けるか救急外来に連れて行きましょう。

この場合は、子供が感じている不快感の原因を特定するための簡単な検査をいくつか行うだけで、治療が必要かどうかを診断することができます。

次のような症状が現れた場合は、すぐに子供を救急外来に連れていく必要があります。

  • 嘔吐を繰り返す
  • けいれん
  • めまいの明らかな症状やバランスの喪失
  • 激しい頭痛
  • 意識を失い、目を覚まさない
  • 混乱して、親や保護者を認識できない
  • 赤ちゃん言葉を使ったり話すのが困難になる(すでに流暢に話す子供の場合
  • 視覚障害:散瞳、視界がぼやける、物を認識できない
  • 頭に血腫か大きなこぶがある、または腫れ(特に赤ちゃんの場合)

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子供の脳しんとうの診断

脳しんとうは、すぐに診断されて正しい処置を受ければ、将来的な損傷にはつながらないため、何か気になることがある場合は、必ず医師に相談したり診察を受けることがとても重要です。また、子供の症状に注意を払わなかったり、すぐに行動をしないと、ショック症状が脳の損傷につながる可能性があり、これは子供の運動機能、認知機能、そして感覚機能の発達に悪影響を与える可能性があります。

脳しんとうなどによる損傷を診断するために、医師は子供の神経系機能を徹底的に検査します。子供のバランス、協調性、反射の検査を行う場合もあります。さらに、適切な診断を行うため、脳や隣接する体内構造との関わりの程度を判断するCT検査やMRI検査などの画像検査が必要な場合があります。

小児科医の診察 脳しんとう

脳しんとうの治療

治療は、怪我の重症度と子供の持つ様々な特性によって異なります。入院の必要がないと医師が診断した場合は、一般的には次のような在宅ケアが推奨されますが、必ず主治医の指示に従ってください。

  • これ以上の身体的外傷の回避と回復期間を長引かせないためにも、一定の期間は激しい運動や身体活動を休んだり減らすなどして、安静や休息に努めてください。
  • 認知機能を必要とするあらゆる種類の活動を避けてください。たとえば、症状の悪化を避けるため、子供は学校や託児所を欠席する必要があります。
  • 徐々に、日常的な活動を生活に取り入れます。
  • 子供は十分な量の水分を摂取する必要があります。またジャンクフードを食べるのはやめましょう

衝撃を受けてから48時間以内に起こる可能性がある、子供の変化に注意する必要があります。症状が悪化した場合は、再度医師に相談しましょう。

脳しんとう後症候群

ほとんどの子供は、適切な処置を受ければ脳しんとうから完全に回復しますが、場合によっては、脳しんとう後症候群に悩まされることがあります。

脳しんとう後症候群の主な特徴は、一般的な回復時間が経過した後に現れる病変の症状です。一部の人は、時間の経過とともに症状が長くなりますが、その理由は分かっていません。一般的には、外傷の重症度には直接関係していないと考えられています。また、脳しんとう後症候群の発生率は、複数の脳しんとうが新しく起きた場合と関係がある可能性も指摘されています。

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