マグネシウムに秘められた素晴らしい14の効能
気が落ち込む、疲労が取れない、筋肉が痛む、けいれんが頻繁に起こる、強いストレスを感じる、このような症状に悩まされていませんか? もしかしたら、これらは全て、マグネシウムの不足を示しているものかもしれません。
マグネシウムは、様々な新陳代謝のプロセスに欠かせないミネラルで、体の全細胞内に存在しています。ここで、そのマグネシウムが持つ効能を14個紹介します。
マグネシウム:その薬用効果
マグネシウムは、イオンとして自然界に存在し、塩や酸化物を生成します。生物学的に見て、人間だけではなく植物にとっても非常に重要な物質です。というのも、ご存じの通り、光合成に必要なクロロフィルというものがありますが、その中にマグネシウムが含まれているからです。この光合成によって、私たちが吸う酸素が作られ、私たちが食べる野菜も成長することができるのです。
人体では、マグネシウムは全ての組織の中に存在しますが、とりわけ骨と筋肉に強く関係しています。数多くの機能があるため、ここではその中からいくつか紹介します。
マグネシウムの生物学的役割
・DNAやリボ核酸の結合を安定させるため、正常な細胞分裂を可能にする。そのため、細胞の突然変異やがん細胞の発生を防ぐ。
・全ての新陳代謝にはかかせないエネルギー、アデノシン三リン酸の生成に関与する。
・カルシウムの代謝に直接関わる。
・神経修飾物質と神経伝達物質の生成に関与する。これらの物質は、情報を神経刺激として体中に発信し、私たちが動いたり話したりすること、つまりは「自分らしい」行動を可能にする。
・筋肉弛緩を可能にする。これは、心拍を適切なリズムに保つ上で非常に重要な機能。
・神経系の緊張を緩ませる働きをする。
マグネシウムの必要消費量は、大人で一日に300から360㎎です。しかしサプリメントを摂らなくても、様々な食品、例えば葉物野菜などにマグネシウムが含まれています。次にあげるのは、食品のマグネシウム含有量のリストですが、その結果はなかなか意外なものです。
食品100gに対するマグネシウム含有量
・ほうれん草:60㎎
・パセリ:200mg
・えんどう豆:50㎎
・かぼちゃの種:262㎎
・アーモンド:258㎎
・ヘーゼルナッツ:258㎎
・ピーナッツ:174㎎
・大豆(粉末):240㎎
・ひよこ豆:160㎎
・全粒粉:140㎎
・魚介類:約140㎎
・ブラックチョコレート:107㎎
・玄米:106㎎
見たとおり、マグネシウムは様々な食品に含まれていますが、特定の薬や強いストレスがあると、尿とともに体外へ排出されてしまうため、実際の摂取量は人によって差があります。
マグネシウムの14個の効能
マグネシウムは私たちの健康に欠かせないもので、十分摂取するよう心掛ける必要があります。マグネシウム値を適切に保つことで、心臓病、筋肉のけいれん、糖尿病や動脈性高血圧などのリスクを下げることができます。
効能1:抗ストレス効果
マグネシウムは、神経伝達に関与して神経を活発に保つ、自然の精神安定剤です。神経系を良い状態に保ち、リラックスした明るい気分にさせてくれるので、マグネシウム値に注意しましょう。マグネシウムは、気分を高めてくれるホルモン、セロトニンの生成に直接的に関わっています。
効能2:エネルギーアップ
すでに述べたように、マグネシウムは私たちがエネルギーを得るために必要な、代謝のプロセスに欠かせません。もし、もっと筋力がほしい(握力を上げる、脚力腕力を上げて筋肉質になりたいなど)と思ったら、マグネシウムが役に立ちます。マグネシウムでよりエネルギッシュで活動的になりましょう。
効能3:歯と骨の強化
マグネシウムは、カルシウムとリンが定着するのを助けて、歯と骨を強くしてくれます。推奨量をしっかり摂取することで、骨粗しょう症や虫歯の予防になります。
効能4:腎臓を助ける
カルシウムとマグネシウムをバランスよくとることは、人間が生きる上で必須です。カルシウムが結集する際、マグネシウムはそれを壊して腎臓結石を防ぎます。ですから、カルシウムとマグネシウムのバランスを保つことは、腎臓を完ぺきな状態に保つ手助けをするのです。
効能5:生理痛
マグネシウムはホルモンのバランスを整え、生理痛を防いだり痛みを減らしたりします。
効能6:便秘を和らげる
マグネシウムには内臓をきれいにする働きがあります。穏やかな下剤のような役割を果たし、その際腸内にある毒素を取り込んで体外へ排出するのを助けます。また、腸内細菌の繁殖もコントロールします。
効能7:心臓血管系の病気を予防する
心筋をリラックスさせて不整脈を予防するのにマグネシウムほど優れたものはありません。それだけでなく、心臓で起きる様々な機能に重要な役割を果たします。
効能8:消化を助ける
マグネシウムイオンは、唾液の成分のひとつです。唾液には様々な機能があり、例えば食べ物を飲み込む時の潤滑剤としての働きや、消化の第一段階としての役割などがあげられます。胃液にもこのイオンが含まれています。その一方で、胃酸の出過ぎをコントロールし、消化を助け、緩い下剤のような働きもします。
「消化を良くしたいんですが…」 という読者のみなさん。答えはマグネシウムの摂取量にあるかもしれません。
効能9:筋肉弛緩
マグネシウムは筋肉をリラックスさせることに直接的に関与し、けいれん、筋肉疲労やダメージを防ぎます。マグネシウムイオンの量が少ないと乳酸の蓄積を速め、筋肉痛や筋肉の硬さ、筋肉痙縮などをおこします。
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効能10:動脈高血圧症を和らげる
マグネシウムは、体液のバランスを保つのに必須の電解質です。そのため、適切な動脈圧を保つ働きの根本となります。マグネシウム量をコントロールし、高血圧を防ぎましょう。
効能11:早産を防ぐ
マグネシウムは特に妊娠中には非常に重要で、320から380㎎を毎日摂る必要があります。このミネラルは出産の瞬間まで子宮をリラックスした状態に保って、早産を防ぎます。
効能12:体のペーハー(pH)を保つ
マグネシウムは、あらゆる体のpHの崩れを治します。この機能なしでは、組織や内臓に疾患が起きてしまいます。
効能13:不眠症と戦う
メラトニンには様々な機能がありますが、特に睡眠のリズムをコントロールします。このホルモン生成にマグネシウムが関わっているため、マグネシウムが不足すると睡眠の乱れを起こします。
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効能14:糖尿病と戦う
マグネシウムは血糖値をコントロールしてくれるため、糖尿病の予防に役立ちます。インスリンの放出を増加させることで、糖を細胞中に取り込む助けをし、血液中の糖が上がるのを防ぎます。