結婚式で使われるユニティコインとは?

12月 1, 2019
一部の伝統的な結婚式で行われるユニークなシーンの一つは、ユニティコインの交換式です。ただ、このコインが持つ意味は当初とはかなり変わりました。この習慣の背景にある歴史と伝統について、今回はお伝えします。

結婚式では、「約束」「願望」「結束」「出産」を表すシンボルがたくさん見られます。この中の1つがユニティコインです。これは、夫婦の物質的・精神的な繁栄を表すと考えられています。

ユニティコインは、ただ複数個のコインを交換する、という行為ではなく、それ以上に多くの意味があります。ユニティコインを使用して、新郎は財産を新婦に引き渡し、そして新婦から新郎にまた返却されます。また、この交換式を行うことで、夫婦が結婚と子どもの祝福を受ける、とされます。

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結婚指輪が「同盟(婚姻関係)」を象徴するように、ユニティコインはその瞬間からすべてを分かち合うことを表します。 「私のものはあなたのもの、あなたのものは私のもの」ということです。ユニティコインはまた、将来の富への欲求も表しています

ユニティコインとは

結婚式
ユニティコインは、夫婦間の団結を表します。「あなたのものは私のもの、私のものはあなたのもの」

ユニティコインは13枚のコインで成り立ち、12枚は金で、1枚が銀です。結婚式で、子どもがバスケットにコインを入れて祭壇に持ってきます。指輪交換の後、ベストマン(新郎の親友)が新郎と新婦にコインを渡します。

コインは大抵の場合、ブライズメイド(新婦介添人)から新郎への贈り物という立ち位置ですが、これはあくまでより現代的な結婚式でのことです。

また、コインの他にも、宝石、花、ろうそくなど、さまざまなシンボルを選択する人もいます。コインと一口に言っても、親族の出身国や、将来移住予定の国など、夫婦にとって特別な国の硬貨を選ぶこともあります。

司祭の祝福はなしに、ただ役所で婚姻届を出すだけの場合でも、ユニティコインを交換する夫婦もいます。

ユニティコインの交換式

指輪を交換した後、司祭はユニティコインを祝福し、新郎は次の台詞と共に新婦にコインを手渡します。「これらのコインを、神の祝福の誓いとして、そして夫婦として共有する財産の印として受け取ってください 」

次に、新婦は同じ台詞を言いながら新郎にコインを戻します。最後に、司祭が夫婦と彼らの財産を祝福します。

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遠い起源

「arrhae」または「ユニティコイン」という言葉の起源は、シリアの古石器時代にまで遡ります。西暦1400 年代、「erabatu」とは市民が支払う税率のことでした。この言葉は次第にギリシャ語の「arrabon」に進化し、購入品の証明として使われた衣類を意味する言葉として使われました。

ローマ帝国時代は「arrhabo」という言葉で使われ、紀元前2世紀のプラウトゥスによる書物では、担保として預けられた支払いの約束として書かれています。その後、紀元前70〜72年にローマの検察官であったガイウス・プリニ(Gaius Pliny)は、事業の保証について言及する際に「arrhae」という言葉を使用した、という記録が残っています。

古代ローマでは、「arrabon」という言葉は売春斡旋業者が使う俗語としても使われていました。ポン引きが管理する売春婦の売り上げを受け取ったときに使用されたのです。

中世のユニティコイン

ユニティコイン
中世では、結婚は持参金を伴う売買のように扱われていました。

「Arrhae」という言葉は、西ゴート族が猛威を振るった、スペインの中世盛期に商業用語として使用されました。この用語は、購入前に買い手が担保として残した預金の売買契約時に使われました。

このような商業契約は、新婦の父親が娘を新郎に引き渡すときにも結ばれました。

中世初期には、結婚は契約で縛られた法的商業協定でした。新婦の父親は、持参金と引き換えに娘の監護権を求婚者に与えることに同意しました。

この同意書は「Desponsiato」(エンゲージメント=婚約という言葉はここから生まれます)と呼ばれました。同意書と一緒に、花嫁に譲渡された資産を保証する「arrhae」も署名されました。これは、女性側の同意なしに行われ、新婦は18歳未満のことが多く見られました。多くの場合、新郎になる男性側にも知らされることなく行われたのです。

「Desponsiato」の契約と「arrhae」の署名後、女性が子どもを産む年齢になったとき、結婚式が開かれました。やがて、この式典は教会の影響により宗教的な行為となっていきます。

時間が経つにつれ、ユニティコインは伝統の一部として残ったのです。

宗教的な起源

カトリック教会の伝統では、ユニティコインは旧約聖書に起源するとされます。創世記によれば、アブラハムは息子のイサクと結婚する印として、妻になるリベカに金の器、衣服、金のイヤリングを与えました。

これが、結婚式で司祭が言う「僕であるアブラハムに、聖なる結婚の印としてアレエ(arrhae)をイサクとリベカに与えるよう命じたもうた全能なる神」という台詞に繋がるのです。

なぜ13枚のコインを使うのか

13という数字の起源は不明です。 19世紀に書かれた高位聖職者と司祭の手紙によると、13という数は旧約聖書に暗示されている、とあります。イサクの息子でアブラハムの孫であるヤコブには、イスラエルの12部族を設立した12人の子孫がいたということです。13は12+1であり、この1は神を示します。

中には、13がアラビアの伝統に由来すると信じる人もいます。1〜12月の通貨に加え、貧しい人々が豊かさを分配するための銅貨1枚、という説です。

ユニティコインを選ぶ

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伝統に捉われず、自分の価値感を表すやり方を選択することもできます。

ユニティコインについてご覧いただいたので、このコイン交換式が、従来の結婚式では非常に重要な部分であったことがお分かりかと思います。だからこそ、コインを適切に選択し、特別な意味を含める必要があります。

ほとんどの宝石店には、さまざまな種類のユニティコインが取り扱われています。しかし、自分らしいコインを作ったり選んだりして、自分自身の価値感を表すものを使っても大丈夫です。

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  • Área de Liturgia: Rituales: Matrimonio. Parroquia Asunción de Nuestra Señora de Torrent.