赤ちゃんが抱っこが好きな理由

5月 11, 2019
なぜ赤ちゃんがいつも抱っこをせがむのか不思議に思うお母さんも多いようです。今回は、赤ちゃんと絆を深める必要性についてお話しします。

赤ちゃんはいつも抱っこをせがんでくると多くの母親は感じているようです。その行為を嬉しく幸せに感じる人もいれば、ちょっと疲れてしまうお母さんもいるでしょう。

しかしどうして赤ん坊は抱っこが好きなのでしょうか?

出生時に、赤ん坊は自分の母親が誰であるかを認識できません。しかし最初に呼吸をし始めたその瞬間から、本能的に生き残るために必要なことを理解しています。母親の子宮の中で大きくなり外へ出てくるときには、生きるための栄養が、母親の乳房にあることに本能的に気づいているのです。

赤ん坊は母親の子宮の中で9ヶ月過ごしますが、出生児にはまだ未熟で生き残るためには母親に完全に依存しなければなりません。愛着は生まれてから成熟するまで赤ん坊の幸福を保障する方法となります。愛情は生きていくのに極めて重要な力となるのです。

いつも抱かれていたい赤ちゃん

母親の本能とは、子供を育てできるだけ一緒に過ごしたいと感じることです。しかし、様々な意見に影響を受けることがあります。

赤ん坊が泣くたびに抱っこする必要は無い、抱き癖がつくと言う人もいます。

抱っこされる赤ちゃん

泣くたびに赤ちゃんを抱っこすれば赤ん坊は何でも自分の思い通りになると勘違いしてしまうという意見も少なくありません。また、将来的に親に頼りっぱなしで自立しなくなると言う人もいます。

しかし生まれたばかりの赤ちゃんにそれを理解させるのは無理でしょう。赤ちゃんは哺乳類であり、生き残り成長するためには1番近くにいる母親に頼るのが自然であり本能なのです。

愛情は母親と赤ちゃんとの感情的な絆を作り出し、発達を助けるための最良の刺激です。愛情は食料や衛生と同様に基本的な必需品であるため、赤ちゃんはいつもあなたの腕の中にいたいと思うのです。

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絆を必要とする赤ちゃん

赤ちゃんはいつも抱っこされることを望んでいて、生まれてくるまでの少なくとも9ヶ月は母親の中で育つ必要があります。こうすることによって、赤ちゃんは子宮の外へ出てきてからも外の社会に適応することができます。このプロセスによって母子の間に確実に絆が生まれるようになるでしょう。

赤ちゃんの涙は、お腹がすいた、オムツが汚れている、眠いなどの生理的欲求だけが理由だけではありません。母親に触れることが母親の愛を感じる方法なので、赤ちゃんは常に抱っこされたいと考えています。また常に母親の近くにいたいと感じるのは本能なので、すべての赤ん坊は抱きしめられたいと思っています。

幸せな時間

母親にも子供のそばにいたいという本能があるため、赤ん坊は母親に保護され近くにいたいという本能が刺激されます。

残念なことに、多くの人は赤ちゃんは1人で寝るべきである、規則的な時間にしかミルクをあげてはならない、泣いてる時に慰める必要は無いと主張します。

しかし本当にそうでしょうか。赤ん坊は9ヶ月間私たちの心臓の傍で眠り、子宮の中で生きてきました。絶えず臍帯を介して栄養を供給され、いつも私たちのそばにいたのです。

物理的な接触の欠如

1940年代に、オーストリアの精神分析家、ルネ・スピッツ博士は「多数の赤ん坊が孤児院で亡くなった原因は、愛の欠如である」と結論づけた研究を発表しました。孤児院で母親と隔離されて育てられた赤ちゃんと、刑務所内で自分の母親によって育てられた赤ちゃんを比較した研究です。

自分自身の母親によって育てられた赤ちゃんはより早く健康的に成長しました。その一方で孤立していた赤ちゃんは身体的および精神的な欠陥が目立ちました。残念なことに、母親に抱きしめられて世話をされなかった孤児院の赤ちゃんの37%は生き残ることができませんでした。

スピッツ博士のこの論文は激しい批判にあい、数十年間信じられていませんでした。しかし、2007年にサイエンス誌は理論の妥当性を証明するルーマニアのエッセイを発表しました。

パパとママと赤ちゃん

サイエンス誌は、オーストリアの研究で行われた臨床実験を同じようにルーマニアで実施したところ、結果は同じであったと述べています。このことで、愛情は赤ちゃんの幸福と心身の発達の基礎だということが証明されたのです。

ルーマニアの孤児院で育てられ母親の近くにいることができない赤ん坊は、刑務所内で母親によって育てられた子供よりも成長や生存に多くの問題が見られました。

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愛は本能

「赤ん坊が私の腕になりたがっているのと同じように、私もまた赤ん坊と常に一緒にいたいのです。」これは母親の自然な本能です。本能に従って母親は常に赤ん坊を近くにおいているのです。

 もちろんなんでも親に依存する子供を育ててはいけません。依存した子供たちは、人生のために何をするべきか自分自身で決めることができないからです。けれども自立するのを急がせる必要はありません。私たちの社会のスピードはますます加速しています。好きかどうかにかかわらず、それは子供たちの成長や自立をも無理やりに加速させているのではないでしょうか。

子宮の中で長く暮らしたことが赤ちゃんの自立を促します。しかし、本当の自立は2歳くらいから始まるでしょう。そこまで至るには様々なステージを経て行きます。子供にその準備ができるまで、無理に自立させるのではなく、望まれたらたくさん抱っこをして十分な愛情を与え続けることが親の役目ではないでしょうか。

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