幼少期の心の傷6つ
幼い頃の心の傷が今の自分に未だに影を落としていたりしませんか? 子供の頃に体験した嫌なことや、悪影響を及ぼしたことというのは、10代や大人になってメンタルヘルスに影響したりします。幼少期の体験は、大人になってから性格形成の要因となります。自分という人間や、どう人生に対峙していくかといったことが、幼少期に部分的に形成されるのです。
幼少期の心の傷というのは形成期に嫌なことを経験したその結果です。そうした出来事は随分昔にあったことですが、その人の人生に傷跡を残します。これが、大人になっても幼少期の頃の恐怖が解決されずに未だに抱き続けられている理由です。
ですから、子供が感情をうまく処理し、恐怖心を乗り越えることができるように手助けをすることがとても大切になります。親として、子育ての全てはチームワークだということを理解する必要があります。
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幼少期の心の傷とは
心理的な問題のほとんどが幼少期に受けた心のトラウマに根差しています。幼少期の体験が、性格や、人生で直面する様々な状況に対する態度に影響します。
この頃の経験がトラウマとなり、大きな苦しみを招くものになると、大人になってもその頃の恐怖心がこびりついたままになる可能性が高いです。同様に、ある特定のストレスの強い状況に直面した際、大人になっても子供のような反応をすることになるかもしれません。
幼少期にトラウマとなる体験をすると、屈辱を受け、裏切られ、自分が価値のない人間のように思えるインナーチャイルドが出てきて、あなたを深い恐怖へと晒します。つまり、こうした心の傷が自分の中でまだ生きていたり、今日の自分に影響を与えたりすることは至って普通なのです。
1.屈辱
クラスメイトや家族、親戚の誰かが幼少期のあなたの態度や特性をからかったことがあったとしたら、その経験は問題をたくさん抱えた、内向的な性格の子を生むことになるかもしれません。相手を傷つけるような破壊的批判の被害者は、他者にも自分の苦しみを味わってほしいと願う冷酷な人間になるかもしれません。
2.見捨てられ不安
見捨てられた子供は、大人になってからその虚しさを埋める方法を探そうとすることが多いです。そのため、パートナーの元を去ってしまったり、先に見捨てられてしまうのではないかという恐怖から物事を急に取りやめてしまったりということをよくします。また、見捨てられた経験のある人は「あなたが先に私の元を去ってしまう前に私が先にあなたの元を去るわ」、「僕の元を去って行くというのなら、もう帰ってこないでね」、「誰も私の味方をしてくれないのならどうしてこんなことに耐えなくちゃいけないんだ」といったことをよく言います。
見捨てられた経験のある人は拒絶される恐怖、人との間にできる壁、孤独感、また特にボディタッチといったものを克服しなければいけません。
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3.自尊心の問題
良い自尊心は幼少期、特に家庭の中で育まれます。もしも、我が子を受け入れないでありのままを愛さないでいると、子供は親であるあなたの期待に応えようとして自分自身を変えなければいけないと感じてしまいます。
子供はそれぞれが様々な特性や能力を持ったユニークで異なる存在です。我が子が頑張ったこと、ほめてもらいたいことがあってあなたに話をしてきたら、愛情あふれる姿勢で喜びを表現しましょう。そうすることで、子供は自分が愛され、大切にされていることを知ります。そして、それが自尊心を高め、自分に自信を持っていいのだと思うようになります。
自尊心が低い人は、典型的に優柔不断で怠けもので弱気、かつ悲観的ですぐに恥をかいたと思います。そのため、幼少期の間に子供に良い自尊心を育ませることが非常に重要になってくるのです。
4.不公平感
子供が自分の欠点のせいで、いつも不公平な形で罰を受けたり、過剰な罰を受けたりすると、自分に自信の持てない不安定な人間へと成長します。不公平感は、子を人生に対して非常に悲観的な物の見方をする人間へと変えてしまう心の傷です。また、幼少期に公平に扱ってもらえなかった人は、自分の身の周りにあるもの全てに対して批判をするようになります。
5.離れることに対する不安
幼少期に一人になったり、親元から離れる恐怖を味わうと、愛を得るためなら何でもする大人になってしまいます。離れる恐怖を持った人は通常シャイで、自分に自信がなく、不安定で服従的です。
6.裏切り
親が子供との約束事を守らないと、その子は大人になってから不信感の強い非社交的な人になってしまうかもしれません。そうなってしまった大人には尊敬と忠誠をもって接してあげると、より自信にあふれた人間になるでしょう。子供をだますことは子供から純朴さを奪い、悪意を植えつけてしまう行為です。
まとめ
幼少期の心の傷は、その人が人生をどのように捉え、どのように対峙していくかということを決定づけるものになります。もし、自分の子供には心にトラウマを抱えて育ってほしくない、と思うのなら、育てる時には細心の注意を払わなければいけません。子供が幼い間に傷つかないようにと率先して行動し、第三者に責任を押し付けてしまわないことが大切です。
覚えておかなければならないのは、子供はみなユニークな存在で、自分のペースで能力や技を身に付けていくということです。ですから、決して自分の子供を他の子供と比較してはいけません。子供に変わって欲しいところがあるのなら、不公平に罰したりせずに、子供に自分の行動について深く反省させるように促しましょう。
最後に、子供とオープンにコミュニケーションを取れるようにしておくことは親としての責務です。そうすることで、子供は自分の恐怖や悩み事を安心して話して良いのだと感じるため、問題を早く解決できるようになるでしょう。
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