新型コロナウイルスの自然宿主はコウモリ

現在パンデミックとなっている新型コロナウイルスは、コウモリが関係しているというのが専門家の見解です。詳しくは今日の記事で見ていきましょう。
新型コロナウイルスの自然宿主はコウモリ

最後の更新: 17 5月, 2020

COVID-19パンデミックの初期から疑われてきたことが確かなものとなってきました。新型コロナウイルス感染の裏側にいるのはコウモリだ、ということです。この病気のもともとの宿主、つまり自然宿主であるのはコウモリだと研究者たちは断言しています。

初期の段階からコウモリが原因であるという説はありました。コウモリは高いウイルス負荷にも耐えらえる非常に強い免疫システムを持っています。さらに、人間にとっては致命的となりうる様々な病気を移す恐れがあります。エボラウイルス、狂犬病ウイルス、そして2002年に初めて現れたSARSコロナウイルスもコウモリが自然宿主です。

Nature Microbiologyによって行われた研究などでは、コウモリにある耐久性は、炎症反応を減らす能力と関係があるかもしれないとしています。

COVID-19のような一本鎖RNAウイルスは、免疫系に大げさな反応を引き起こし、よって複雑化を引き起こす恐れがあります。コウモリは、炎症反応を限定することで、様々な種類の病気を持ちながらもほとんど症状が出ないという状態をキープすることができると研究者は見解しています。

つまり、コウモリは、世界中の哺乳類の中で最も多くの人畜共通ウイルス(種を超えて伝染するもの)を持つ動物なのです。では、この発見からわかることは何でしょうか?

自然宿主と保有宿主

宿主とは、寄生生物が内部に隠れ家を作る種です。一般的に、宿主は2つのタイプに分けることができます。

  • 一次:寄生生物がその存在、成長、繁殖を行う宿主。病原体の適応は、宿主をすぐに殺してしまうことなく広がり、宿主に影響を与える。
  • 二次:寄生生物は成長段階の初期のみで、架け橋の役割をする。

保有宿主は、生態系の他の種や人間の体を侵略することができる寄生生物または感染因子を隠し持つ一次宿主です。コウモリはCOVID-19パンデミックの裏側に潜む原因です。言い換えると、コウモリは新型コロナウイルスの自然宿主なのです。

コロナウイルス

センザンコウの存在

新型コロナウイルスの発生源はコウモリで、それが人間にまで伝染したということがわかりました。では、人間に伝染するまでに何が起こったのでしょうか。

この病気が人間に伝わるまでに、中間媒介があるはずです。コウモリと人間の架け橋があるはずだと考えられるのは、人間とコウモリの接触がほとんどないからです。現在、センザンコウがその媒介となったと考えられています。最近になって、センザンコウの肉30サンプルに他のコロナウイルスのシーケンスが発見されました。この組織で検出されたコロナウイルスの遺伝子はSARS-CoV-2と85〜92%類似しています。この結果からは、COVID-19とセンザンコウの関係の可能性がわかるでしょう。

中国では、食肉としてセンザンコウを販売する違法市場があります。これがコウモリがセンザンコウと同じ生態系をシェアする最初の場所となり、つまりコウモリが持つウイルスが人間に間接的に伝染することとなったのです。センザンコウとCOVID-19の直接的な関係はまだ説明できていませんが、多くの証拠が、センザンコウ中間宿主であることを示しています。

サンゼンコウを持つ女性

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この発見からわかること

新型コロナウイルスはコウモリ由来であることがほぼ確実であるということは、コウモリがこれまで以上に重要な存在であることを示しています。この情報により、コウモリと密な関係にる哺乳類全体を調査する可能性がでてきました。さらに、珍獣の肉を食べることに対する規制にもつながるでしょう。

パンデミックに直面する上でのストラテジーは、まず最初の段階でウイルスに晒されないようにすることです。こういった動物の密猟や不法な売買を取り締まる法律を強化することで、今後、私たちがまだ知らない病気の保有宿主に接触することが防げるかもしれません。


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