ダンスの健康効果

ダンスの健康効果
Carlos Fabián Avila

によって書かれ、確認されています。 医者 Carlos Fabián Avila.

最後の更新: 06 12月, 2022

ダンスは、年齢を問わず全世代におすすめの運動で、楽しみながら体を動かすことで、体型や健康を維持するのに役立ちます。

本記事では、ダンスの健康効果についてご紹介します。

運動を始めようかな?と考えている場合は、ぜひダンスをお試しください。

楽しく運動ができるダンスには、心身の健康維持効果があります。

ダンスの健康効果

Dance-health

 

心臓の健康維持・促進

有酸素運動としての効果があるダンスは、心血管疾患のリスクがある人にもおすすめの運動です。

現在の健康状態に合わせて運動の強度を選ぶ必要がありますが、運動レベルに合わせて選んだダンスクラスなら、心臓の健康を維持する効果があると言われています。

米国予防医学会の専門誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・プリベンティブ・メディシン」に、イギリスで健康な40歳以上の男女4万8390人を調査した論文が掲載されました。

参加者に「最近4週間でダンスをしましたか」また「ウォーキングをしたましたか」などの聞き取り調査を行なった後、数年間を追跡し、心血管疾患による死亡があったかどうか調べました。

その結果、中等度の強さのダンスをしていた人では心血管疾患による死亡率が46%も低くなっていたことがわかりました。

もちろん中等度のウォーキングをしていた人も、25%低くなっていたため、ダンスの健康効果に関してはより詳しい研究が必要ですが、運動、特にダンスは心血管系の疾患のリスクを低下する効果があることは明らかになっています。

減量効果

継続的にダンスを行うことで脂肪の燃焼が促進され、バランスの良い健康的な食生活と組み合わせることで体重を減らす効果も期待できます。

生理人類学会誌(Journal of Physiological Anthropology)に発表された研究も、ダンスの有酸素運動としての効果は、サイクリングやジョギングと同様に有酸素容量の増加に効果があると述べています。

エネルギーの増加

一日を乗り切るエネルギーが不足していませんか?

SPARC(米国研究図書館協会が設立した学術研究図書館の国際連合)によると、毎週ダンスを生活に取り入れることで、体力と持久力が増し、体内のエネルギーレベルが上昇すると言われています。

体の柔軟性、強度と耐久性の向上

  • ダンスは世代を問わず誰でも楽しむことができる運動ですが、その中でも体の柔軟性が重要です。ダンスには様々な種類がありますが、ダンスクラスの多くは、ウォームアップにいくつかの柔軟運動を取り入れていま。ダンスの動きや形を美しく見せるためには、体全体や手足の先まで伸ばし、体全体の筋肉を使って自分を表現する必要があります。そのため、ダンスを継続して行うと、柔軟性が向上する効果が期待できます。
  • ダンスは体力を強化します。ダンスを行うときには、自分の体重を支える必要があるために、体全体の筋肉を使わなくてはいけません。特にジャズダンスやバレエダンスなどでは、高くジャンプする動きも多いため、ジャンプをするためには、脚の筋肉が必要になります。最初は難しいかもしれませんが、継続することで体全体、そして脚の筋肉が強化され動きも改善されます。
  • ダンスは、持久力を増加させます。持久力とは、どれだけ長い間、疲労を感じずに筋肉を使えるかということです。ダンス、特に激しいダンスをすると持久力が向上します。

心の健康維維持への効果

心身の健康効果のあるダンス

ダンスで幸せに

世代を問わず楽しむことができるダンスには、様々な種類がありますが、多くのダンスは笑顔で行うことができます。

これはダンスの楽しさを満喫しているときに自然と溢れる笑顔です。

「笑いと治癒力」の著者であり米国のジャーナリストであるノーマン・カズンズ氏は、著書の中で「笑うことでストレスを軽減し、免疫力を高め、自然治癒力を活性化させる方法」と述べています。

ストレスやうつの症状を軽減

ダンスをするメリットの一つが、軽度のうつの症状の軽減です。

ストレスの多い現代社会では、幅広い世代の人々がうつ病やうつ症状に悩んでいます。

精神医学の国際学術誌の研究のよると、ダンスを活用した運動療法は、うつ症状を改善するだけでなく、体内におけるセロトニンとドーパミンのレベルを調節することで、心理的なストレスをも減少させると考えられています。

また、一人暮らしの高齢者やうつ病を発症している人は、孤独感を解消し友人を作る社会的な場としてダンスを活用することもできます。

自信と自尊心の向上

新しいダンスの動きを学び練習して習得する過程で、自信がつき、体力や持久力の向上とともに自尊心が高まります

自信を持つことで、毎日の生活にも多くのポジティブな効果を与えると考えられています。

ダンス仲間との交流を持ち人間関係を築くことで、ポジティブな精神状態を維持しながら自尊心が高まります。

その結果、ストレスや緊張感が軽減し、人との交流を心地よく感じたり自分の居場所が見つかったように感じる効果が期待できます。

ダンスが脳と精神状態に与える効果

ダンスの健康効果

 

記憶の向上

ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)に発表された 研究によると、ダンスには、記憶の向上と歳を追うごとに現れる認知症の予防の効果があると考えらえています。

年齢とともに縮小し、記憶障害や認知症を発症する原因となる海馬体ですが、有酸素運動はその体積の損失を復元すると科学的に明らかになりました。

アルツハイマー病の症状を緩和

同じくニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに発表された研究では、高齢者が頻繁にダンスを行うと、アルツハイマー病の影響を軽減したり、認知症を予防する効果があると発表されました。

またアルツハイマー病の患者でも、自分が知っている音楽でダンスを行うことで、失った記憶が戻るという研究結果も報告されています。

脳の機能を活発化する

ダンスに限らず何でも新しい事を学ぶのは脳の働きを活発化させて知識を増やします。

ダンスクラスへの参加により、脳内の様々な部分に刺激を与え、新しい情報伝達ルートを作り出します。

難しいダンスクラスを取れば、脳の神経系間での伝達をさらに刺激し、より良好な神経間の情報伝達ルートが確立されますが、ストレスを感じてはいけません。

笑顔で楽しくダンスを行いながら、脳の活動を活発化させるダンスを選ぶことが大切です。

ダンスの種類

ダンス音楽は様々なタイプがあります。その一部をご紹介します:

  • ジャズ
  • メレンゲ
  • バチャッタ
  • レゲトン
  • ヒップホップ
  • バレエ
  • モダン

これ以外にも様々なダンスがあります。またダンスの楽しい要素を組み合わせたワークアウトであるズンバもおすすめです。

どのタイプのダンスもそれぞれのメリットがあり、健康を促進・改善する効果が期待できます。

ダンスを行う上で大切なのが、楽しく続けることです。まずは自分のレベルにあった好きなダンスを選び、継続することで、ダンスの効果を満喫してください。


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