礼儀のすすめ:毎日をポジティブに生きたい方へ

1月 17, 2017
礼儀にはたくさんの効能があります。他の人たちから感謝されるだけでなく、私たち自身にもよい影響を与えます。感情的なレベルでは、まわりの人たちと調和して暮らしていくのに役立ちます。

日本では昔から礼儀を重視し、幼いころから礼儀作法を守るよう家庭や学校で教えられてきました。最近ではその反動で、「礼儀作法なんて堅苦しいことはイヤだ!」「礼儀なんて見せかけだけのもの」と思っている人もたくさんいるのではないでしょうか?

でも、礼儀には数多くの効能があるって、考えたことがおありですか? 他の人たちから感謝されるだけでなく、私たち自身にもよい影響を与えます。感情的なレベルでは、周囲の人たちとの無用なまさつを起さず、調和して暮らしていくのに役立ちます。

何よりも、礼儀は個人的な価値観です。幼いころから基本的な礼儀を学ぶことで、私たちは他者と調和して生きることを学びます。それは平和を保つために必要な、個人レベルの社会的ルールと言い換えられるかもしれません。

これらの礼儀が効率よく役立つためには、そのルールについて日頃から考えることが大切です。そうすることで、ただの見せかけではなく、心から行動することが可能になります。

礼儀正しくあるためには、本人の意志が必要なのです。

礼儀は、他者に対する好意と認識と言い換えることもできます。それは世界共通の敬意の表れです。私たちは、他者とよい関係を保っていくために、礼儀正しくある必要があります。

今回は礼儀というものを見直し、この欠かすことのできない個人的資質をどうやって活かしていけばよいか、ご一緒に考えていきましょう。

礼儀はポジティブなエネルギーの発露

私たちは毎日の生活の中で、小さな行為がもつ力を感じることがあります。「お元気ですか?」「ありがとう」「ごめんなさい」「気をつけてくださいね」—そんなちょっとした行為や言葉が人と人とのつながりを育てます。

ここで覚えておきたいのは、意図的でなければ人とのつながりを育てることはできないということ。敬意を表すには、何をするかというはっきりとした目標を持つ必要があります。また、他の人たちが何を必要としているかを知ることも大切です。

では、もっと具体的な例をとおして考えてみましょう。

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礼儀知らずの人たちがいるのはなぜ?

礼儀とは、子供のころに学ぶような行儀のよさだけを意味するのではありません。それは、例えば人を通すためにドアを押さえていること、お礼を言うこと、席をゆずること、自分が話す前に人の話を聞くこと以上のものなのです。

このちょっと上のレベルの礼儀は、だれもが実行しているわけではありません。結局、それは個人的な価値観の問題です。

  • 礼儀知らずの人たちは、他人に共感しようとしません。いつも自分を優先しようとするものです。そういう人たちは偉そうにふるまったり、反抗的な態度を示したりします。
  • 礼儀は、私たちがまわりの環境に適応するためのストラテジーと言えるでしょう。礼儀知らずの人たちは、自分のために他者が変わることを望みます。

Pier Massimo Forni医学博士は、米国のジョンズホプキンス大学の教授です。

社会的行動に関する博士の数多くの研究の中でも、特に抜きんでているのは著書『Choosing Civility: The 25 Rules of Considerate Conduct』でしょう。

Forni博士によると、礼儀の欠如は、特定のタイプの社会的攻撃性を引き起こす可能性があるのだそうです。

礼儀の2つのタイプ

興味深いことに、礼儀には異なるタイプがあると言います。それは私たちにも観察可能なことです。社会的関係を専門として研究している科学者Stephen Levinson博士は、礼儀には私たちが認めることのできる2つのタイプがあると言います。

  • 消極的な礼儀:これは私たちが使う言葉に関係しています。主に否定形の文型で語られるものです。例をあげると、「もし構わなければ……」「もしご迷惑でなければ……」などです。
  • 積極的な礼儀:これは主に、私たちがまわりの人たちみんなとポジティブな関係を創り出そうとする努力に関係しています。

積極的な礼儀は、上記のような単純なちがいよりももっと奥深いものです。それには言語・身振り・行為が含まれます。これは、私たちが最善の自分を他者に与えたいと願うからです。

このため、私たちは礼儀正しくあることで自分自身も満足します。それはありのままの気持ちの発露。そこには隠された意図は存在しません。

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礼儀と親切な人々

あなたも誰かの親切に驚かされた経験があることでしょう。路上で途方にくれているとき、見知らぬ人がまるで友人であるかのように助けてくれたことがあるかもしれません。

  • そんな時、私たちはまず驚きます。こんな行為は正常ではないと感じるものです。何か魂胆があるんじゃないかと疑ってしまうかもしれません。
  • でも、それは正常なことなのです。世の中には、心を開いた親切な人たちが存在します。そしてそう人たちは世界をよりよい場所としてくれるのです。

そんな人たちに自分もなりたいけど、どこから始めたらよいか分からないと思っている方のために、いくつかのシンプルなステップをご紹介します。見せかけだけでない親切な人間になるのに、きっと役立つことでしょう。

  • 相手に対する敬意を込めた言葉を使いましょう。特に相手が心を開いている時に大切なことです。例えば、「分かります」とか「そのとおりだと思います」などは相手を尊重する言い方です。
  • 偽りのない関心を示しましょう。誰かのことを気遣うことはよいことです。これは相手の気分を軽くしたり、状況を改善するために私たちにできることがある場合に特に当てはまります。
  • 誠意を持って行動しましょう。偽りの礼儀を用いる人は、恩着せがましくなりがちです。例えば、形だけの「ありがとう」や「大丈夫?」、その他義務感から口にする言葉などは、本心からの言葉ではないので、相手の心に届きません。
  • 忘れてはならないのは、人はいつだって偽りを見抜くということ。そしてそれを覚えているものです。
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他者に対し礼儀と敬意と認識とを示すためには、まず私たち自身の心が健康でなければなりません。心に恨みや憤りなどのネガティブな感情を抱え込んでいる時に、他の人たちに共感や楽観的な見方を提供するのはとても難しいことです。

もちろん、私たちの心の状態は毎日同じであるわけではありませんが、それを目指すことは可能です。個人的・感情的なバランスを維持するように努めましょう。心の平穏を得るとき初めて、私たちは最善の自分を他者に提供できるようになるのです。

これこそが、私たちのポジティブなエネルギー。自分の中に貯め込むのではなく、惜しみなく人に与える時に、ますます力が湧いてきます。積極的な礼儀を身につけて、毎日ポジティブに生きましょう!

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