肺がん患者に訪れる新たな希望の光

6月 5, 2017
まだ臨床試験の段階ですが、新しい肺がんの治療法が確立しつつあります。それは、がん細胞がその餌となるタンパク質を吸収するのを抑制するよう働きかけるものです。

肺がんの進行を遅らせる、現在はまだ臨床試験の段階の治療法があります。

「肺がん」と聞くだけで絶望的な気持になってしまう方もいるかもしれません。友人や知人、親せきや家族という身近な人の中に現在肺がんと闘ってる方がいらっしゃるかもしれません。

世界保健機関(WHO)によると肺がんは死へとつながる病気の1つ。人生を大きく揺さぶる病気です。

数年前までは、患者のほとんどが男性でした。しかし、近年では女性の患者数も増えつつあります。

一番の原因は喫煙にありますが、喫煙習慣のない人でもまれにこの病気にかかることがあります。

サイエンスデイリーは、遺伝構造に悪性度の高い肺がんを広げる"ウィーク・スポット"を発見したというニュースを発表しています。

肺がんと"ウィーク・スポット"

"ウィーク・スポット"に関する研究はバージニア大学保健局によって行われており、その見通しはとても明るいものです。

非小細胞肺がん

・これは肺がんの約15%占めています。

・このタイプの癌は広がりが早く、一度転移すると治療が大変難しくなります。

・腫瘍学者によると、発見されてからの余命は大体5年だそうです。

・患者のほとんどが喫煙者です。

この研究の監督者は、シャーロッツビルにあるバージニア大学の微生物学科、免疫学科、癌生物学学科の科学者であるクォン・パーク博士です。

彼の研究チームの目的は肺がんをコントロールすることです。彼らは、転移が起きた瞬間のがん遺伝子の突然変異に関する調査をしました。

この研究から分かった確かなことは、この遺伝子をコントロールする薬を開発するのは非常に難しいという事です。

では遺伝子を制御する代わりに、"ウィーク・スポット"を見つけるというのはどうでしょう? それこそがパーク博士とその研究チームが出来ることなのです。

この最も悪性度の高い肺がんの構造には弱点があります。

 

がん遺伝子は動きが速い

がん遺伝子は、癌細胞を解き放つために自らを変化させた遺伝子です。これは非常に広がりが早いことが研究で分かっており、たくさんの人を死に至らしめています。

がん遺伝子が機能するためには多くのタンパク質が必要であり、それを統制し、タンパク質同士の結合を促します。そうすると細胞分裂が活発になり、転移が起きるのです。

このようにタンパク質は腫瘍を作り上げる触媒の役割りをしています。もしがん細胞がタンパク質をこんなに簡単に利用、コントロール出来なかったとしたらどうでしょう?

まさにそこに答えがあるのです。パーク博士とその研究チームはこに注目しています。

彼らは、癌の勢いを強めるタンパク質の動きを止める方法を模索しており、沢山の良い研究結果が出てきています。

 

将来の見通し

この研究はまだ始まったばかりです。希望の光が見えているとはいえ薬はまだ臨床試験段階にあり、まだまだ我慢強く待たねばなりません。

パーク博士と研究チームは、このタイプの腫瘍の成長を阻害する薬を開発し、米国ではこの薬を使った治療を行うプロジェクトが進行中です。

ほぼ同時に、カナダとオーストラリアの研究所でも似たような薬が開発されました。これらの薬がそれぞれどのような効果をもたらすのか、結果が待たれます。

良い結果が出て、早くこの薬を使った治療が世界中で可能になることを、私たちは願うばかりです。遅かれ早かれ、きっと成功して肺がん患者に希望の光を与えることでしょう。

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