白砂糖:/がん細胞の成長を助ける食品

腫瘍細胞は、正常な細胞よりも糖分を必要とします。私たちの身体に発生した腫瘍細胞は、成長しつづけるために、定期的なブドウ糖の補給を必要としているのです。
白砂糖:/がん細胞の成長を助ける食品

最後の更新: 21 1月, 2016

さまざまなタイプのがんが発生するかどうかには、たくさんの要因が関わっています。でも、どのがんにも共通しているのは、何がその成長をうながすかという点です。過去数十年にわたり、研究者たちは、栄養とがんの関係に焦点を当ててきました。そして、食品のあるものは、がんにかかるリスクを増加させる、という結論に達したのです。

がんの成長に関わっている主な食品の中には、白砂糖が含まれています。世界中のほとんどの家庭に備えられており、多くの人に愛されている食品です。今回は、甘党の方や子育て中のお母さん方には特に気になる、白砂糖とがんの関係について、ごいっしょに学んでゆきましょう!

発がん性食品—白砂糖

カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究者たちは、白砂糖は健康に非常に大きなリスクをもたらすため、アルコールやタバコなどのように有害物質とみなされるべきだと考えています。いくつかの研究によると、白砂糖をひんぱんに消費することが、毎年世界中で3500万人以上の死を引き起こしているのだそうです。なぜなら白砂糖は糖尿病と深いつながりがあるだけでなく、がんのような慢性病の発生にも関わっているからです。

乳がん

砂糖の消費がもたらす有害な影響の中には、糖尿病・メタボリックシンドローム(代謝症候群)・低血糖症・胃食道逆流症心臓疾患などが含まれます。がんの成長との関係という点で、砂糖は今でも数多くの研究プロジェクトや実験の対象となっており、これまでのところ、がんの成長と砂糖の消費との間には強い関係があることが証明されています。

伝統的な医学界は、特定の食品の消費とがんの成長とのつながりは「弱い」という見解を常に支持してきました。そのようなつながりを支持する確実な医学的パターンが、いまだ発見されていないからです。しかし、このトピックについての論争は今でもつづいており、その中で、多数の科学者や医師、その他の代替医療従事者たちが、効率よく安全で経済的ながんの治療法は、腫瘍とがん細胞の発育をうながす、ブドウ糖のような特定の食品の消費を減らすことだ、と突きとめました。この治療方針は、患者の食事を変えることで、腫瘍を「餓えさせる」ことをめざしています。これはがんとの闘いに勝つためのカギとなる点です。

がん細胞が砂糖によって支えられていると発見した最初のグループのひとつは、米国ユタ州にあるハンツマンがん研究所の研究者たちでした。彼らが、全米科学アカデミーの学術雑誌『Proceedings』に発表された研究論文で明らかにしたところによると、医学界は1923年から、腫瘍細胞が正常な細胞よりもずっと多くのブドウ糖を必要とするということを知っていたのだそうです。当論文は、このプロセスがどうやって起きるのか、どうやって患者は、腫瘍の成長を抑える手段として、砂糖の消費量を調節できるかを説明しています。

がん

一方、2012年に『Molecular Systems Biology』誌に発表されたトーマス・グレイバー博士と同僚たちによる研究は、がん細胞にブドウ糖を与えなければ、酸素に反応する有害物質の蓄積により、がん細胞が死んでしまうと証明しました。

白砂糖の消費は、がんと関係があると広く考えられています。がん発生要因のひとつであるだけでなく、患者にがんが発生した後、がん細胞の成長を助けるからです。これらの研究結果は、どんながんの治療においても役立てるべきで、それによってよい結果につながる可能性があります。私たちの身体に発生したがん細胞は、成長しつづけるために、定期的なブドウ糖の補給を必要としているのです。

これは、がんの予防にも役立たせることができます。だれでも、白砂糖のように明らかにがんの原因と考えられるものを、日常生活からたやすく排除することができるからです。栄養は、がんを引き起こす唯一の要因ではありませんが、非常に重要な役割を果たしていることは—たとえ異論を唱える人たちがいるにしても—確実です。

私たちは、白砂糖のような発がん性食品を摂りすぎることで、自分たちの身体に害をおよぼしているかもしれないということを知り、それらの食品の消費量を減らすか、食生活から完全に排除するよう努力していかなければなりません。ここで忘れてはならないことは、白砂糖は、私たちが日常的に消費しているさまざまな食品中に、すでに含まれているという点です。これには、ケーキ・クッキー・デザート・朝食用シリアル・パン・ドレッシングなどが含まれます。ハチミツや黒砂糖を使ってすべて手作り、というわけにはいかなくても、食品についている成分表をチェックして、白砂糖を含まない、なるべく自然に近い食品を選ぶよう心がけましょう!


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。