動脈を詰まらせてしまう食べ物

動脈を詰まらせる可能性のある危険な脂肪はなるべく避ける必要があります。そして、代わりに野菜や果物などのバランスのとれた食事を摂ることを心がけましょう。
動脈を詰まらせてしまう食べ物

最後の更新: 23 1月, 2019

動脈が詰まってしまうと血液が流れるべき所へ流れなくなり、心血管疾患のリスクを高めます。健康な動脈を維持するのは大切なことであり、体に脂肪が蓄積するのはなるべく避けたい事態です。

今回の記事で心血管系の問題を引き起こす食べ物を詳しく見ていきましょう。

なぜ動脈は詰まるのか?

動脈が詰まることによって引き起こされる心血管疾患は様々なリスク要因があります。例えば、高血圧、高コレステロール値、そして肥満などです。

他にも習慣に関連した原因があります。

  • 喫煙
  • 飲酒
  • 運動不足
  • 脂肪の多い食事

脂肪(またはプラーク)は徐々に動脈の中に蓄積され、血管内の空間は狭くなり、血液が通常通りに流れなくなります。

多くの場合、動脈が詰まってもコレステロールと同様、明らかな症状はありません。そして、残念な事に心臓発作起こすまで気づかないケースが多いです。

その為、加工食品を避けて野菜や果物中心のバランスの良い食事を摂り、しっかり運動をすることが重要です。

動脈の健康を維持する為に避けるべき食品

飽和脂肪が多い食品は最初に避けるべきです。その食品が持つ危険をしっかり理解し、意識しておくことで消費量を抑えることが出来ます。

1.肉

肉

精肉の中には飽和脂肪酸とコレステロールが多く含まれていて、「赤身」の肉でもLDL(悪玉コレステロール)の値を上昇させます。

また、ソーセージやホットドッグ、ベーコンなどの加工肉は大量の飽和脂肪酸と塩分を含んでおり、加工製品を週に2回以上食べると心血管疾患のリスクを高めます。

2.たまご

たまごの黄身は、動脈を詰まらせるリポタンパク質を多く含んでいます。

たまご1個の中には5gの脂肪と186mgのコレステロール(1日に推奨される摂取量の半分以上)が含まれています。

 

3.鶏肉の皮

鶏肉の皮

鶏肉やターキーの皮は、動脈内に脂肪が蓄積しやすいです。

皮がついたフライドチキンや手羽先などはその例です。カロリーが高く、リポタンパク質も多く含まれています。

フライドチキン1個だけで160キロカロリーと10gの脂肪が含まれているので、鶏肉を調理する際は皮を剥がすことをお勧めします。もし揚げたい時は、バターなどを避けて、オリーブオイルやクッキングスプレーを使ってください。

 

4.乳製品

乳製品の中でも、特に「全乳」(脂肪を取り除いていない天然の牛乳)が危険です。

牛乳、チーズ、ヨーグルト、バター、アイスクリーム、そして生クリームなどの乳製品が動脈を詰まらせるプラークの蓄積に繋がります。

クリームで作られたバターは飽和脂肪酸が多いため、脱脂乳、または低脂肪の牛乳で作られた製品を選ぶことをお勧めします。

 

5.トランス脂肪酸

トランス脂肪酸

私達が日頃食べている食事の多くにトランス脂肪酸や部分水素添加油脂が含まれています。これは動脈が詰まる原因の1つです。主に加工食品、マーガリン、焼き菓子、そしてクリームの中にトランス脂肪酸が含まれています。

買い物に行く時はパッケージを確認して、トランス脂肪酸や部分水素添加油脂が使われていないか確認しましょう。

日本動脈硬化学会も飽和脂肪酸や工業的に作られたトランス脂肪酸の多い食品を控え、「食物繊維の多い食品(玄米、七分づき米、麦飯、雑穀、納豆、野菜、海藻、きのこ、こんにゃく)」の摂取を増やすように推奨しています。

 

6.洋菓子やスイーツ

ポップコーンにはバターが、洋菓子やドーナッツには脂肪や砂糖が、クッキーには乳製品が含まれています。

朝食、または午前中に上記で挙げた材料を使った甘い物を食べるのは体にとって大変危険です。

抗酸化物質や食物繊維があまり入っていなく、脂肪や精製粉、そして砂糖が多く含まれています。デザートを食べたい時は、代わりに新鮮な果物や健康的なおやつを(グラノーラ、砂糖を使ってないシリアルバー)などを摂るようにしましょう。

7.油分と塩分が高いスナック

油分と塩分の高いスナック

キッチンで使われている油(ひまわり油、コーンオイル)の多くが飽和脂肪酸を多く含んでいます。また、「おつまみ」(フライドポテト、ピーナッツなど)の代表的なスナックもこの油で作られています。

料理をする時はオリーブオイルやキャノーラオイル(なたね油)など不飽和脂肪酸が入っている油を使用することをお勧めします。

8.ジャンクフード

ピザやハンバーガーなどのジャンクフードもなるべく控えるようにしましょう。

 


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