便秘と闘わなければならない理由

便秘をすると、体内から有害物質を排出しにくくなります。これらの毒素や毒物は腸壁から血液中に浸透し、深刻な病気を引き起こす可能性があります。
便秘と闘わなければならない理由
Karla Henríquez

によって書かれ、確認されています。 医者 Karla Henríquez.

最後の更新: 18 11月, 2018

1日に何回トイレに行きますか?

実は食事のたびに排便するのが理想的です。

しかし現実的に、排便は1日に1回だけという方がほとんどでしょうし、お通じが毎日ない方や、緩下剤を使えば出るから大丈夫と考えている方もいるでしょう。

ところで、どうして排便する必要があり、便秘になったら解消するべきなのかをご存知ですか?

今回は、私たちの健康維持・促進に大きな影響を及ぼす便秘に関する真実をご紹介します。

便秘をしたら何が起こるの?

食生活の変化やストレスなど様々な理由から便秘になります。

便秘になると排出 しなかった便が腸内にたまり、細菌が増殖します。

体内の細菌の中には私たちの健康に有効なものもありますが細菌のバランスが乱れ、体内の老廃物や毒素と一緒に発酵するなどして、私たちの健康に悪影響を及ぼすことがあります。

日本臨床内科医会では「 「たかが便秘」と甘くみていると、大腸の中で便がますます硬くなり、症状が余計ひどくなる「便秘の悪循環」が生じてしまいます。さらには「便秘の合併症」とも言える弊害が生じてきます。」と警鐘を鳴らしています。

毒素の吸収

腸は、食物中の栄養を吸収して、血液に送る働きをします。

残念なことに、便秘のときは、腸壁から吸収された毒素や有害物質が血管を通って全身に運ばれ、私たちの身体は徐々に中毒状態となり、進行性あるいは慢性の病気・炎症・嚢腫または腫瘍・関節の問題・皮膚の問題・肝臓や腎臓の過剰負担などを引き起こします。

こちらもお見逃しなく:便秘をすると太るってホント?

便秘

寄生虫の繁殖

腸内寄生虫は、すでにお話したような毒素がたくさんたまった腸内に現れます。

日本でよく知られているのはアニサキスですが、他にもランブル鞭毛虫・回虫・条虫(サナダムシ)などがあり、一般的に次のような症状を引き起こします。

  • 摂食障害(他に理由が考えられない過食または拒食)
  • 腫れぼったい目
  • 不安感やイライラ
  • 鼻の頭・目・肛門周辺のかゆみ
  • 瞳孔散大
  • 腸疾患(便秘・下痢)の悪化
  • 他の理由が考えられない不眠症
  • 疲労感
  • 頭痛
瞳

腸壁の炎症

便秘が慢性化していない方は、さほど心配する必要はありませんが、慢性化している時には、それに慣れず正しい治療を行なってください。

症状が深刻な方や合併症が起こっている場合は、すぐに医師に相談して適切な治療を開始することが大切です。

便秘を放置すると、腸壁に進行性の炎症が起こり、便秘薬や 天然緩下剤を飲むことで悪化する恐れがあります。

また、腸壁は身体の免疫機構にもつながっていますから、腸壁に支障があれば、インフルエンザやのどの痛み・風邪・アレルギーなどにかかりやすくなる可能性があります。

じゃあ…何回トイレに行けばいいの?

もし1日に3回食事しているなら、排便も1日に3回、きまった時間にあってしかるべきです。

そんなのムリ!と言われる方がほとんどでしょうが、腸を正常に機能させるためには、少なくとも1日に2回は排便する必要があるのです。

これには個人差があり、1回の排便量にもよります。

どんなウンチがいいウンチ?

排便の回数に加え、以下のことにも気をつけましょう:

  • 臭い:きつすぎないこと。もしそうなら、きちんと消化されていない食物が、腸内で腐敗・発酵しているしるしです。もちろん、それ自体が強烈な臭いを放つ食品もあります(玉ネギ・キャベツなど)。
  • 硬さ:硬さはふつう、つまり硬すぎない(便秘のときに起こります)し、やわらかすぎない(ベジタリアンの人によく見られます)こと。
  • 色:中くらいの茶色。ただし、ビーツや緑の葉野菜などの食品は、便に色をつけることがあります。
  • 浮くか沈むか:便によっては、トイレに浮かぶものもあります。最もよくある理由は、腸内ガスの過剰か脂肪の吸収障害。

まず、食物をよくかんで食べる、オナラが出やすい食品を避ける、食物不耐性に気をつけるようにしましょう。

次に、脂肪の消化吸収は肝臓と胆のうに直接関係していますから、肝臓・胆のうの働きを助ける薬草(ボルド・オオアザミ・タンポポなど)を利用するとよいでしょう。

排便時には、ムリなく便を排出でき、残便感がないことが理想的です。

便秘の治療を始める前に、医師または療法士に相談することをお勧めします。

写真は、relaxingmusic様とMukleman様のご厚意によって使わせていただいております。

引用サイト:日本臨床内科医会


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